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ランダムトーク

フードリンクレポート

2014年8月24日(日)17:43 ランダムトーク

バブル業態は誰が作れる?

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取材・執筆 : 安田正明 2014年8月24日執筆

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 麻布十番祭りの大変な人出に驚きました。店舗の屋台に加え、三崎マグロのテールステーキ、ひるぜん焼きそば、飛騨牛串焼きなどB級グルメグランプリのようでした。かつての十番らしいインターナショナルな雰囲気はありません。直ぐに退散してしまいました。ランダムトークです。

 バブル業態は誰が作れる?

 若手社員を連れてバブル体験ツアーを行いました。景気回復と共にゴージャスな店舗が増え始めています。ゴージャスで溢れていたバブル時代を感じてもらおうという主旨です。

 麻布十番を中心に回りました。1店舗目はイタリアン「ボエム」。グローバルダイニングはバブル時代の代名詞。当時あこがれだった米国のロサンゼルスやニューヨークのコンセプトを日本に持ってきました。背筋がピンと伸び、プライドを持って働くカッコいいスタッフ達が運営していました。男性スタッフに憧れて通う女性客が沢山いました。

 現在はお客様の入りは1階はまずまず。ニューヨークのバーのような大きなクラシックなカウンターがオーラを放っています。残念なのは女性サーバー。1杯目を持って来ると途端に、乾杯の猶予を与えず、料理のオーダーを取ろうとします。昔のグローバルダイニングはどこに行ったのでしょうか。

 2店舗目は「1967」。ダイヤモンドダイニングのラウンジです。店舗の半分が屋上テラス席。気持ちの良い夜風を受けながらシャンパンを飲みます。ここはバブル時代のゴージャス感をそのまま味わえます。ほぼ満席でした。

 3店舗目は8月にプレオープンしたばかりのクラブ「エル東京」。グランドオープンは9月。1000人を収容するゴージャスな内装。レディーガガも来たそうです。入場料だけの人は立飲みのみ。ガラガラだったので席に座ろうとすると9万円と言われました。それも垢抜けない女性サーバーに言われました。価値を感じませんでした。VIP席は週末でヴーヴクリコ2本付で6万円、ドンペリ1本付きで7万円から。各テーブルにはドンペリのワインクーラーが配置されていました。

 4店舗目は六本木ロアビルのクラブ「V2 TOKYO」。「エル東京」と同じく身分証明書とボディーチェックは行われますが、さらに書類に署名を求められます。そこにはダンス行為は行いませんというような文章があります。店内にはお立ち台がありますが、内装はかなりチープ。座る場合の料金は2時間セットで最も安い席でシャンパン1本が付いて4万円。安いキャバクラのようなビニールシートの席でこの価格です。

 ウチの男性社員が女性に声を掛けると、男性スタッフから注意を受けていました。クラブに良く行く女性社員に聞くと、どこも大っぴらなナンパはつまみ出されるそうです。署名といい、ナンパといい、何しにクラブに行くのか分からない状況です。風営法の改正が実現すれば、この辺りはクリアになるのかも知れません。

 今の若者は景気後退によるデフレの中で育ってきました。安い店しか行ったことがないので、ゴージャスな店が分かりません。一杯ずつ、一皿ずつ頼むのが当たり前になり、人とシェアする時に自分から取り分けようとしません。また、クレームしたりすることが無く、言われるがままに従っていることが当たり前です。注文を取りに来なくても、待ち続けています。可哀そうに思いました。

 これから景気が良くなり、海外からの観光客からもゴージャスな店舗は求められてきます。このニーズには若手外食経営者は応えられないかも知れません。新田治郎社長のジェイホールディングス、稲本健一社長のゼットン、松村厚久社長のダイヤモンドダイニング、佐藤裕久社長のバルニバービなどバブル経験者が率いる企業が活躍するシーンが増えていきそうです。

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