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フードリンクレポート

2014年4月20日(日)18:07 ランダムトーク

京都の予約、東京の一見様文化に思う。

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取材・執筆 : 安田正明 2014年4月20日執筆

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 半年ぶりに京都に行きました。京都と言えば日本料理ですが、もう一つ思い浮かぶのはフレンチです。繊細さが共通点です。ランチに人気フレンチに電話しましたが、満席だらけ。たまたま入れたのがラストオーダーぎりぎりの「ブラン・ピエール」という丸太町の店。

 外見は普通のレストランですが、中に入ると奥に庭があり、そのまた奥に蔵があります。若いシェフが京都の町家の一部を借りて5年ほど前に独立したそうです。内装はシンプルですが、大家さんの庭の借景が素晴らしくて、東京では味わえない空間でした。最も印象に残った料理は、富山産ホタルイカと明石産タコの下にクスクスを敷いた前菜。あまりに美味しくて、大切に少しずついただきました。

 丸太町は京都御所近くの住宅街です。その間にポツンポツンと商店があります。間口10メートル程の机専門店には驚きました。ちゃぶ台のようなテーブルが沢山並べられ骨董品店のよう。これで生計が成り立つのか不思議でした。

 そんな合間にレストランもあります。大きな暖簾に英文があしらわれた焼肉屋、店内が全く覗けずお客様を寄せ付けないような不思議なカフェなど、個性的な飲食店ばかりです。よくこんな立地で商売ができるな、と感心するばかりでした。

 夜に祇園の近くで食事をしようと電話をかけるも全店が満席。観光客で賑わう4月の京都で満席にならない飲食店はもたないという話も聞きました。結局、ぶらりと入れた店に行きました。外観は町屋を改装したしゃれた店舗。料理はモダン中華でしたが、内容はよろしくなかったです。道理ですんなり入れる店舗でした。

 京都の方に聞くと、京都は予約文化だそうです。わざわざ目的を持って店舗に行くので、場所は問わない。しかし、独立前にお客様を持っていたり、よほどの評判がないと成り立たちません。なければ、評判が確立するまで、数年は赤字の覚悟が必要です。

 振り返って東京の店を見ると、一見様の文化。どんなベンチャーにもチャンスがあります。何でも可能。但し、明暗もすぐに分かりますが。ギラギラしたベンチャー経営者にはもってこいの街です。その東京がオリンピックを好機にパワーアップしようとしています。しかし、長きデフレで外食プレイヤーは固定ぎみ。

 東京進出に二の足を踏む地方の経営者も多くいますが、東京で一発ヤルにはいい時期です。

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