ランダムトーク
記事への評価
取材・執筆 : 安田正明 2013年9月22日執筆
フードリンクニュース月曜版メルマガが今回で700号になりました。1999年12月からスタートし、当初は月に2回発行でした。約14年間続いたことになります。読者の皆様、温かいご支援をありがとうございました。
最近の講演では外食の歴史を語っています。歴史を振り返ると、世の中の大きな流れを掴んだ業態や企業が大きく成長することが分かります。1970年代のモータリゼーションと共に伸びたファミリーレストラン。女性の社会進出で登場した「村さ来」「つぼ八」、家庭を持った彼女達を魅了した「和民」。そもそも外食の誕生は江戸時代の参勤交代や大火事により江戸に単身赴任の男性が増えたことから始まりました。
700号を記念して、アベノミクスでの景気回復を考慮してこれから起きることの私の予想を、5つだけお伝えします。
1)アジア料理の人気
バブル景気の時、タイ料理が流行りました。金銭的な余裕があって、食べたことのない料理へチャレンジしてみようという心理が背景にあります。実際に食べてみたら美味しかった。今はアジアの時代。タイだけではなく、ベトナムやフュージョン料理も注目されるでしょう。
2)おひとりさま高級レストラン
女性の役員を増やそうと安倍首相は提案しています。それに応えるように大手企業でも女性役員がじわじわ増えています。世界で見れば、女性役員は当たり前。当然、彼女達はストレスも溜ります。男性ならホステスクラブかもしれません。女性は高級レストランではないでしょうか。丸の内の高級店では女性一人でワインを飲んで1万円以上使っていく方も散見されるようです。
3)フレンチのカジュアル化
日本料理、イタリア料理、中華料理など有名料理の中で、唯一カジュアル化が進んでないのかフランス料理。先日、久々にフレンチに行きましたが、日本料理と同じく見た目が美しくて、食材・調理法など奥が深い。「俺のフレンチ」が火付け役になるかも知れません。人気の出始めたロティサリーチキンもフレンチです。
4)首都圏郊外店舗のおしゃれ化
渋谷、新宿、銀座など昔ながらの繁華街から、そこを避けて自宅の近くの郊外で飲食をする方々が増えています。災害があっても安心できる場所で寛ぎたいという、震災後に顕著になった傾向です。それに伴い、都心部で通っていたようなおしゃれな店舗が郊外でも求められています。埼玉へのゲートとなる赤羽は都心部になるようなバルも林立し大賑わいです。
5)アジア人観光客向け日本料理店
今年、訪日外国人客は1000万人を越え過去最高となりそうです。今後、2020年の東京オリンピックに向け、年々外国人観光客が増えていくことは間違いありません。彼らが日本に来て求めるのは日本料理。外国語のメニューを用意したり、外国人スタッフを雇ったりすることが必要です。「NOBU」や「ZUMA」のようなインターナショナルな日本料理店も登場するでしょう。彼らは滞在中に自国の料理も求めるでしょうから、各国料理も賑わうでしょう。
ワクワクするようなことばかりです。23兆円の外食市場も復活し、フードリンクの目標である30兆円に達成できそうな予感がしてきました。
読者の感想
興味深い0.0 | 役に立つ0.0 | 誰かに教えたい0.0
- 総合評価
-
- 0.0