ランダムトーク
関西の外食経営者のクラブ「エフロク」で元レインズの西山知義さんの講演を久々に聞くことができました。若い経営者に自分の経験から学んで欲しいという主旨です。「牛角」創業からの歴史、フランチャイズで一気に拡大しようとした理由、1000店舗への道程、小売業に進出しての失敗、そして、今後のダイニングイノベーションとしての海外展開と盛り沢山。参加者300名は片時も目を離せない状況でした。
焼肉が安いだけでは真似されてしまうので、一気に多店舗展開してブランド力を高めるためにフランチャイズを選んだそうです。当時サンマルクのFCを凄い勢いで開拓していたベンチャーリンクの門を叩きます。そして、わずか7年で1000店舗にまで成長しました。一気に他を寄せ付けない店舗数を展開することで、真似しやすい内容でも圧倒的なブランド力を付けることができます。オペレーションやマネージメントの理論はベンチャーリンクの影響が伺われ、それを揶揄する声も聞かれました。しかし、正論です。
「ステーキけん」のエムグラントフードサービスの社内での接客ナンバーワンを決めるコンテスト「エムグラ・プロリーグ」にも関わらせていただきました。ロールプレイング時のお客様役と、審査員役です。イベントの全てがスタッフによる手作り。S1サーバーグランプリを見事に真似ていました。プロ顔負けです。どんどん真似て欲しいですね。
「けん」は、「ステーキガスト」など大手ファミレスに真似られて、一気に厳しい状況になりました。牛角の勝因は創業当時、焼肉店は個人店ばかりでチェーンがほとんどなかったことです。片や、けんは大手ファミレスがひしめく市場に居抜きを武器に乗り込んで行きました。
大手にとっては、業績の悪くなっていた数多くの既存店を業態転換するだけなので、一気に真似が広がっていきました。APカンパニーの塚田農場を真似て、今や店舗数で抜けれたモンテローザの「山内農場」と同じ状況ですね。
チェーンがほとんどなかった焼肉業態で1000店舗を目指そうなんて、西山さんのマーケティング力と、思い切りの良さに改めて驚かされました。今の若手外食経営者はまだまだ小さいということでしょうか。
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