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取材・執筆 : 安田正明 2013年4月29日執筆
フードリンク・アジアはシンガポールを拠点に東南アジアの外食情報を収集し発信しています。シンガポールの外食ビジネスは他の東南アジア諸国に広まります。また、東南アジアの外食企業は他国、そして世界市場に飛び立つことを目指してシンガポールに乗り込みます。日本中に広まるためには、まずは東京を経由しなければならないのと同じことです。
シンガポールにローカル人記者を置いて取材を行っていますが、次は東南アジアの各国に記者を置いて、シンガポールと各国の間で情報の行き来を図ろうと考えています。次はどこの国に記者を置くべきなのか、探りに今、インドネシア・ジャカルタに来ています。炎丸ジャカルタ店の開店もあり、ちょうど良いタイミングで来ることができました。
ジャカルタには欧米の高級ブティックが立ち並ぶ商業施設が次々にオープンしていますが、外食を見るとローカルブランド以外は、「スターバックス」「マクドナルド」「アウトバックス」などの米国ブランド、そして、「ブレッドトーク」「インペリアル・トレジャー」などのシンガポールブランドが目立ちます。若者の体型やファッションはシンガポール人を真似ているように感じます。男女ともに、ちょっとぽっちゃり系ですが。
ここ一年、日本料理店に来る日本人の数が増えたと言います。日本批判のある中国から工場を撤退させ、インドネシアに移そうという動きがあり、調査という名目でジャカルタを訪問する日本人が増えているようです。対して、待ち受ける日本料理店は約500店舗。中でも、日本人が経営する店舗は100店舗ほど。バンコクとは異なり、新店もあまりなく、各店ともに潤っています。
東南アジア諸国の国民1人たりのGDPは、2011年ベースで次の通りです。1位シンガポール49,271米ドル、2位マレーシア10,085米ドル、3位タイ5,395米ドル、4位インドネシア3,512米ドル、5位フィリピン2,395米ドル。インドネシアの実体経済は公的発表の3倍あると言われ、現在は物価も人件費もマレーシアとほぼ同水準にまで上がっています。ちなみに日本はシンガポールより低い45,870米ドル。
オープンした炎丸を見て驚かされるのは、ぶっ飛んだデザイン。日本の居酒屋炎丸とは全く異なるビル上層階のファインダイニングです。レセプションには日本大使も参加しました。また、ジャカルタのトレンド外食は、47階のルーフトップバー「SKYE」、パリのビストロのような「UNION」「LOEWY」など。経営者はインドネシア人。各店ともに予約でなかなか入れません。典型的なパタン料理など過去のもので年輩者か観光客向けのもののようです。
物凄いスピードで変わっていく、東南アジア各国。そんな今がフードリンク・アジアから伝えられるといいと思います。
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