ランダムトーク
3月4日のR関西に、フードリンク・コレアのチョー・テミンさんが来てくれました。韓国の景気を聞くと、サムスンの一人勝ちでそれ以外の企業は厳しい。円安になって日本企業に力が付いてくるとサムソンの先行きも不透明なようです。
チョー・テミンさんは韓国の外食コンサルタント。10年ほど前、フードリンクニュースのファンで韓国に出先がないなら、フードリンク・コリアの名称を使わせて欲しいとやって来ました。日本語も話せたし、弊社も初の海外拠点ができるなら嬉しいと承諾しました。
当時は、日本ではヨン様、冬ソナで韓国は人気国。毎週末、日本人観光客が大挙して訪れました。外食では、ちゃんこダイニング若やプロント等が進出(今は共に閉店)。日本の外食のソウル進出のコーディネートが出来ればと、何度かソウルに訪問して、現地の外食経営者を取材したり、ソウルでセミナーを開催したりしました。
しかし、韓国ビジネスは上手くいかない企業が多く、韓国人気は下火になりました。そして、チョーさんは自分で蒸し鍋店をソウル郊外にオープンさせ経営するようになり、だんだん疎遠になっていました。久々にR関西で会って聞くと、残念ながら売上が上がらず店舗は閉鎖。今は、フランチャイズ・コンサルタントとして働いています。韓国ではフランチャイズ・コンサルタントは国家資格で取得は難しい。頑張ったんだな、と嬉しく思いました。
弊社の韓国でのビジネスが上手くいかなかったのは、言葉の問題が大きい。チョーさんも日本語がそれほど上手いとは言えず、こちらはハングルが全く分からない。文化の違いからくるズレをとことん話し合えない。ズレに成功の秘訣が隠れているような気がします。大筋合意だけで進めてきたことが失敗の原因だと思います。
シンガポールの進出したドトールコーヒー白石耕治さんの3月10日のフェイスブックにこうありました。
「Nobody is waiting for you. We're not hungry. ジャカルタで投資家関連の方から言われたセリフ。仰る通り...。リスクリターンの次元を超えたところで、この国のために何が出来るのか、この国でビジネスをする"理由"を再度真剣に考える必要がある。」
海外は日本のコンテンツが欲しい訳じゃない。金を儲けて日本に持って帰るという発想ではなくて、その事業はその国に貢献できるか。この視点を持ち続けないと、海外でのビジネスは成功しないという当たり前のことを気付かせてくれました。日本のラーメンが流行っているからと進出して、それがその国に貢献できるのか、考え続ける必要があると思います。マクドナルドやスターバックスはなぜあれだけの世界から支持されたのか。
コミュニケーションを密に取って、その国に貢献できることを探し続ける。そこで言語が非常に大切になってきます。韓国での失敗を思い起こし、英語をブラッシュアップしていかなければと気を引き締めました。
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