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フードリンクレポート

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2015年11月06日(金)14:55

浅草のパンの新名所!日本のベーカリーカフェ文化とおもてなしの心を発信する「スケロクダイナー」。

進撃のパン!急増するパン屋の進化系スタイルと未来を探る。

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取材・執筆 : 須田萌子 2015年11月6日

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 ここ数年、世の中のパン熱が上がっている。街に一軒しかなかったパン屋が、二軒、三軒と徐々に増え、テイクアウト専門だけではなく店内に飲食スペースを併設する「ベーカリーカフェ」「ベーカリーレストラン」も増え、天然酵母や国産小麦、無添加、オーガニックを謳う「こだわり派ベーカリー」も見かけることが多くなった。パン好き同士が集まって人気のパン屋を行脚する「パン屋めぐり」が流行り、日本各地のパン屋を求めてわざわざ旅に出るパンマニアも続出。数十軒のパン屋が一堂に会す「パンまつり」なるイベントも開催されている。今回は、フード業界の中で快進撃を続ける「パン屋」にスポットを当て、さまざまなタイプのパン屋を訪問。進化するパン屋のスタイルや今後の可能性についてレポートする。

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2015年3月、浅草・隅田川沿いにオープンした「スケロクダイナー」。

 浅草で「パン」と言えば、昭和24年創業の「パンのペリカン」や昭和55年創業の「あんですマトバ」などの老舗のイメージが強いなか、新生パン屋が誕生した。

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「スケロクダイナー」は1階・2階にダイナー(食堂)、3階にパン工場を構える。営業時間は、平日は10時から23時まで、休日は8時から22時までで、一日中パンと料理を楽しめる。経営は、パン好きの間では名の通った、麹町の「麹町カフェ」や九段下の「ファクトリー」を展開する株式会社エピエリ。天然酵母を使ったパンの味の良さと店内インテリアの可愛らしさで舌も目も楽しませてくれる、パンマニアが熱い視線を注ぐベーカリーカフェの期待の新店だ。

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歌舞伎の演目「助六」を冠した店名も、隈取りがデザインされたショップカードもチャーミング。

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店内1階部分は、オープンキッチンとバーカウンターがあり、大きなテーブル席を中心に約30席。お客様はひっきりなしにやって来て、常ににぎわっている状態。客席スペースは広くないが、吹き抜けから光が降り注ぐ心地よい空間だ。

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2階部分はソファ席を中心に、落ち着きのあるしつらえ。

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アメリカ西海岸風のインテリアに、日本伝統の団扇や手ぬぐいを飾り付けしたセンスが光る空間演出は、さすが、株式会社エピエリの経営。

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3階はパン工場「マニファクチュア」。厨房はすべてガラス張りになっており、パンの製造工程を目にすることができる。工場見学気分でわくわくする空間だ。
 
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パンの購入も可能。作り手が見えるため安心感を得ることができる。

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3階には出来立てのパンをほおばれるイートインスペースもある。業務用の小麦粉袋もインテリアの一部という愛嬌。

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1・2階のダイナーで味わえるメニュー。東京を代表する観光地・浅草という土地柄、英語でも表記されインバウンドにも対応。

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自家製グリルツナとたっぷり野菜のニソワーズサラダ(1,290円)と単品ベーグル(200円)。

 ベーグルをはじめ、イングリッシュマフィンやクロワッサンなど3階の工場で作られるパンをひとつから注文できるのが「スケロクダイナー」の特徴。サラダやスープなどの一品料理と組み合わせて自分好みにアレンジできる。オムレツや目玉焼きなどの卵料理も充実しており、ベーコンやポテトなどのサイドメニューも揃えているので、上質ホテルで提供されるようなモーニングセットを楽しむこともできる。

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助六バーガー(1,200円)。バンズにはバターを使わないあっさりとした味わいのチャバタを合わせ、ビープパテの力強い旨みを引き立てている。手のひらに収まるような程よいサイズ感で女性にも食べ切りやすい大きさだ。付け合わせのハッシュブラウンには、サツマイモのような甘みが魅力の長崎県産「のぶたろう」というジャガイモを使っているそうだ。

 そのほか、ソフトロールを使ったキューバ風サンドウィッチ、ベーグルを使ったサーモンのオープンサンド、雑穀パンを使ったきゅうりと海苔のサンドなど、食材に合わせて違うパンを使ったこだわりづくしのメニューを揃えている。サンドウィッチやハンバーガーなど欧米人も親しみやすいメニュー構成なので、外国人のお客様も多いとのこと。

 スケロクダイナーは、パンだけではなく料理に使う素材も「生産者の顔がみえるもの」にこだわり、極力シンプルな味付けで素材そのものの味を生かしているため、改めて日本の食の豊かさや、味の繊細さを感じさせてくれる。

 お店のスタッフの接客も丁寧で、メニューや素材について説明してくれたり、帰り際には店の外まで見送ってくれるなどお客様への「おもてなし」が行き届いているのも印象的だ。観光地・浅草で、日本の進化するパンスタイルとおもてなしの心を発信する「スケロクダイナー」。パンマニアだけではなく、国内外の観光客にも末長く愛されてほしいベーカリーカフェである。

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