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フードリンクレポート

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2015年10月23日(金)18:26

どんどん広がるパン屋の可能性!ビストロ化するパン屋「ネモベーカリーカフェ」。

進撃のパン!急増するパン屋の進化系スタイルと未来を探る。

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取材・執筆 : 須田萌子 2015年10月23日

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 ここ数年、世の中のパン熱が上がっている。街に一軒しかなかったパン屋が、二軒、三軒と徐々に増え、テイクアウト専門だけではなく店内に飲食スペースを併設する「ベーカリーカフェ」「ベーカリーレストラン」も増え、天然酵母や国産小麦、無添加、オーガニックを謳う「こだわり派ベーカリー」も見かけることが多くなった。パン好き同士が集まって人気のパン屋を行脚する「パン屋めぐり」が流行り、日本各地のパン屋を求めてわざわざ旅に出るパンマニアも続出。数十軒のパン屋が一堂に会す「パンまつり」なるイベントも開催されている。今回は、フード業界の中で快進撃を続ける「パン屋」にスポットを当て、さまざまなタイプのパン屋を訪問。進化するパン屋のスタイルや今後の可能性についてレポートする。

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武蔵小山の「ネモベーカリーカフェ」。2007年に「大人のパン屋」をコンセプトにオープンした、街の愛されパン屋である。クラシックな佇まいからして「大人」だ。
 
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営業時間は朝9時から夜10時まで。パン屋としてはめずらしく夜の遅い時間まで営業している。

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ベーカリーコーナーには、オリーブやパンチェッタ、バジル、チーズなどを使ったパンや、ナッツやドライフルーツ入りのライ麦パンなど大人好みのパンが目立つ。そのほか、キッシュやポテトサラダ、自家製リエットなどお酒のおつまみになりそうなものも販売している

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「ベーカリーカフェ」を謳うだけあって、店内奥にはイートインスペースを併設。
 
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木のぬくもりを活かした落ち着ける空間は、「カフェ」というより「ビストロ」の雰囲気。カウンター、ソファ、テーブル席合わせて約20席ある。
 
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入り口に大きく掲げられたイートイン限定メニュー。

 ハムサンド、タマゴサンド、というような一般的なパンメニューではなく、自家製ローストポークのサンドウィッチやパルマ産生ハムのパニーニなど素材へのこだわりが感じられるものばかり。料理をクローズアップしたシズル感のある写真は、道行く人の目に留まりやすく、「ただのパン屋ではない」と興味をそそられ来店のきっかけにもなっている。

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「ネモベーカリーカフェ」の特徴は、パン以外の一品料理やアルコールも揃えているところ。料理は、モッツァレラチーズ入りのオムレツやソーセージ、カプレーゼなどのお酒に合いそうなメニューが全8品。

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生ハムとルッコラのサラダ(600円)。パルマ産生ハムを使用。荒削りのチーズをトッピングするというひと手間が心憎いひと品。

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ジャイアントBOO(ソーセージ)とマッシュポテト(600円)。注文が入ってからグリルされアツアツ。マッシュポテトにマスタードが2種類添えられた本格的な一品は、パン屋の片隅で提供されているとは思えないほどのクオリティの高さ。一品料理の価格はいずれも500円〜750円と手頃なので、ちょい飲み需要として、パン好き以外のお客様の来店も見込めるだろう。

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ベーカリーコーナーで販売されているパンも店内で楽しむことができる。食べやすいようにカットし、温め直して提供するという、ちょっとした心遣いがうれしい。たっぷりのチーズをフランスパン生地で包んだ「ゴーダ」(250円)と、もちもちの生地にオリーブがびっしり並んだ「オリーブのフォカッチャ」(250円)。塩気の効いたトッピングなので、パンもおつまみになるだろう。

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「大人のパン屋」は、アルコールメニューも豊富だ。ワインは赤・白・スパークリングをグラス1杯600円から楽しめるだけではなく、ボトルでも注文可能。ボトルはフランスワインを中心に10種類、価格は1本3,800円から5,500円というビストロ並の品揃え。ビールも女性に人気のドイツの白ビール「ヒューガルテン」(700円)、ドラフトギネス(700円)など店内には生ビールサーバーまで設置されており、完全に「飲めるパン屋」と化している。

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グラスの赤ワイン(600円)とスパークリングワイン(700円)。ワインは種類に合わせたグラスで提供され、もはやビストロにいるような気分になる。ここ最近、「ハシゴ酒」を楽しめる街として注目を集める飲み屋激戦区「武蔵小山」にあるだけに、1軒目に立ち寄るのも良さそうである。

 「ネモベーカリーカフェ」の「大人のパン屋」というブレないコンセプトが、パン屋をビストロへと進化させ、朝、昼だけではなく夜まで一日中気軽に利用できる店として地元の人々に親しまれ、武蔵小山の地にしっかりと根付いている。また、パンだけではなく一品料理やアルコールを充実させることで、パン好き以外のお客様にも来店してもらえる。「ベーカリーカフェ」ならぬ「ベーカリービストロ」は、パン屋の可能性を広げ、幅広いお客様の来店を見込める外食業界の新ジャンルとして定着し今後も増えていくであろうことを感じさせてくれる店である。

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