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取材・執筆 : 西尾明彦 2015年12月22日
唐揚とコロッケのテイクアウトが人気の「京都からあげ 梅しん」や「京都ホルモン 梅しん」などFC店を含めて5店舗展開する「京都梅しん」グループから、京都では珍しいセルフ鶏焼肉店「鶏焼肉 京都梅しん 壬生店」が11月20日にオープンした。店内食+テイクアウトの新たな基幹業態として、店舗展開を図る。
大宮駅から徒歩5分の四条通沿い。京都らしさもあるファサードは存在感があり、かなりのインパクト。
開店半月で、オープン景気を考慮しても、想像以上に好調という。
「鶏焼肉は、京都ではまだまだ浸透していないのですが、自信はあります。牛肉と違って、あっさりしていて週3回でも食べて飽きないので、リピーターの方もすでに2割以上。『京都梅しん』がこれまでに培ってきた歴史やブランド力も大きいです」と、「鶏焼肉 京都梅しん」代表の花木仁志氏は語る。
入口横のテイクアウトブース。人気のからあげやコロッケは、店内でも注文できる。
食材はすべて国内産。鶏肉は京都産の丹波地鶏と、独自の飼料配合で育て、生産者からほぼ独占で仕入れている若赤鶏。名物の「京都産丹波地鶏 もも」(750円)や「若赤鶏 5種盛」(1280円)、「若赤鶏 ホルモン3種盛」(800円)が目玉料理。
人気の部位5カ所が食べられる「若赤鶏 5種盛」(1人前・1280円)
新鮮なホルモンも人気。「若赤鶏 ホルモン3種盛」(1人前・800円)
若赤鶏はまるまる一羽でも仕入れるため、ホルモンや稀少な部位まで、10種類以上の部位が楽しめる。お一人様用にと、ほとんどの焼き物にはハーフサイズを用意。丸鶏と野菜だけでとった濃厚な鶏ガラスープや親子丼まで約50種類のフードメニューを揃える。
1羽仕入れの若赤鶏を手にする店長の竹内秀一氏。目の前で捌いて提供する。今後は1羽丸ごと味わえるコース料理も登場予定。
近隣で働くサラリーマンを中心に、女性グループや地元客まで、老若男女まんべんなく客層は幅広い。おひとり様も2割弱。想定客単価2500円に対して3000円。フードがリーズナブルだからか、ドリンクがよく出るという。
大通り沿いの6坪の1軒屋物件に、1階にテイクアウトブースとカウンター10席。2階には1日10名収容の1組限定の個室座敷で22席。2階の座敷は要予約だが、年内はほぼ予約で埋まっている。
1階カウンター席。可動式のダクトなど、僅か6坪のスペースを最大限に活用した。
カウンターはフラットで、お客様とスタッフの距離が近い。すべてがオープンでごまかしが効かない代わりに、スタッフが説明したり焼いたりと、お客様との会話も弾む。
「店内が狭い分、お客様とコミュニケーションをとる機会も多くなります。人材教育にも力を入れて、仕入れや商品力と、スタッフの人間力で勝負する業態です」。
「構想1年。多店舗展開することを想定して開発しました。場所にも妥協したくなかったので、4月から物件を探し始めて、この場所に出会うまでも大変でした。来年もう1店舗出店することは決まっていて、FCでも展開予定です」。
黒七味や粉山椒は原了郭。細部まで随所にこだわりがある。
「フランチャイズといっても、商品力だけで勝負するような店舗にはしたくない。人間力にも妥協しない、人の心が通った業態に育てたいんです。だから、FCオーナー様にも、利回りや手残りの数字だけで考えてほしくないですね。ご自身の地元や縁のある場所で、本気で取り組んでいただける方と一緒にやっていきたいです」。
京都から新たに誕生した、業態完成度の高さと熱い想いがつまった複合業態。今後の展開が楽しみだ。
自身もカウンターに立つ花木代表(右)と竹内店長。
■株式会社日の出興産
住所:京都府京都市下京区大政所町673-1 峯ビル5F
TEL. 075-353-5277
■鶏焼肉 京都梅しん 壬生店
住所:京都府京都市中京区壬生梛ノ宮町1番地
TEL.075-813-5175
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