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2015年1月07日(水)16:21 トレンド

ダイナック「魚盛」が好調、郊外立地で更なる成長を。

2015年、居酒屋の復活。第2回

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取材・執筆 : 酒井慎平 2015年1月7日

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 2014年を振り返ると、居酒屋業態は、売上高前年比(2013年10月~翌年10月)95.38%(日本フードサービス協会:引用)と市場規模は縮小し不振が目立つ年となった。メディアでは、居酒屋不振を大きく取り上げ構造不況に陥っていると報じている。外食は、ブラックのレッテルを貼られ、著しいイメージ低下と売上の減少と共に、人材難による人手不足にも苦しんでいる。しかし、居酒屋はいつの時代も無くなることはなく、これからも形を変えながら存在し続ける。2014年が居酒屋にとって苦難の年ならば、翌2015年は復活の1年となるはずだ。実際にチェーン居酒屋に行くと、血の滲むような努力や工夫がいくつも見られる。居酒屋はまだ終わっていない、むしろこれからだ。今回は、居酒屋業態を展開する企業に取材を行い、居酒屋復活の予兆を紹介して行きたい。

2015年、居酒屋復活!第1回

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ダイナックの鮮魚居酒屋「魚盛」が好調、ぞくぞくと新店オープン。

 株式会社ダイナック(東京都新宿区新宿1丁目8番1号 代表:若杉 和正)は、関東・関西を中心に居酒屋を展開するなかで、居酒屋不振の1年をどう振り返るのだろうか。今回は、原田賢一氏(営業推進部 課長)にお話を伺った。

 まずは、2014年を振り返ってもらった。「居酒屋市場が縮小しているといっても、同社はあまり実感がありませんでした。悪天候の影響は確かにありましたが、それは居酒屋事業だけの問題ではありませんし、特に大きく業績が落ち込むこともありませんでした」。

 原田氏は、業績が落ち込まなかった要因に倶楽部ダイナックを挙げた。倶楽部ダイナックとは、同社が展開する50業態150店舗以上で利用できるメンバーズカードで、2000年からサービスを開始し、還元率10%の貯めたポイントでお食事クーポンを発行している。

 現在、倶楽部ダイナックの会員数は23万人で、今でも月に1万人ずつ増加しているという。入会費・年会費無料で簡単に会員になれるとあって、お客様にはスタッフが必ず倶楽部ダイナックの説明を声掛けしているそうだ。「倶楽部ダイナック会員の売上構成比率は、今は約4割となっています。オフィス街の店舗が弊社では多いため、近隣で働くビジネスマンの会員様に特に高い頻度でご利用いただいています」。このように、常連客の囲い込みによって向かい風にも負けなかった。

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内食化が進むなかで、魚料理は外食に需要が集まっている。

 また、今年は海鮮居酒屋「魚盛」の好調が目立った。先日、11店舗目となる「魚盛 浦和店」を埼玉県に初出店した。同業態は、今後、新しい客層も視野に入れた出店に取り組んでいくと言う。

 「2104年は魚盛が好調でした。海鮮居酒屋の強みとしては、日本人の食生活の多様化に伴って、自宅で魚料理を食べる機会が減少し、気軽に美味しい魚料理をリーズナブルに楽しみたいというお客様の外食ニーズに合致する点があげられます。魚盛は、そのような要望に対応した業態であり、そういった意味でも、オフィス街だけでなく、今後は郊外立地も大きなマーケットをとられていきます。浦和はベッドタウンなので、仕事帰りのサラリーマンだけでなくファミリー層の取り込みも可能です。それに伴って、土日祝日やランチタイムの売上も見込めるため、今までと違った形でご利用して頂きたいと思っております。」

 内食化が進む一方で、魚料理は外食化してきているのであれば、郊外立地でファミリー層を取り込みも可能であろう。東京の一極集中が進む国策とは裏腹に、居酒屋の郊外展開は今後も注目が集まりそうだ。常に時流からずれる事なくトレンドの中心を進むダイナックの2015年が今から楽しみである。 


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