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ランダムトーク

フードリンクレポート

2014年9月28日(日)20:22 ランダムトーク

上海は危機か、チャンスか。

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取材・執筆 : 安田正明 2014年9月28日執筆

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 キリンがヤッホーブルーイングとの資本提携を発表しました。米国と同じように大手ビール会社によるクラフトブランドの取得合戦が始まりそうです。日本でも本格的なクラフトビールのブームが到来します。ランダムトークです。

 上海は危機か、チャンスか。

 先週、上海に行きました。上海でミステリーショッパー事業を1年近く行っており、それに関連するミーティングがいくつかありました。日本流の接客に興味を持ってくれる中国の外食企業があることは嬉しかったです。

 上海は人件費が安く、ビザの必要がない地方からの労働者が多く、まだ人材に困ってない都市です。彼ら彼女らは少ない給料の中から田舎の実家に仕送りを続けています。給料の少ない両親や、まだ幼なくて教育費のかかる弟や妹のためです。何だか感動しました。昔の日本もそうでした。どの国も同じような経済的発展をするようです。

 チキン偽装の上海福喜食品が日本でも問題になりました。日本人の経営する日本料理店では同社とは「一切取引はありません」という表示を掲げている所がありました。また、大気汚染で空は晴れず、どんよりしています。室内に置いた空気清浄器も一日中稼働している音がするそうです。

 官僚の汚職問題を摘発する記事が連日掲載されています。官僚の父親が便宜を図った見返りに自分の息子を高給で雇うよう要求したり、高級車を賄賂として買わせたといいます。高級品の売上が下がり、景気に水を差しています。また、中国は領土問題でアジア各国とぎくしゃくしています。

 日系企業は人件費を削減するために、現地化を図り、ポストを中国人に置き換えています。家族で赴任していた日本人駐在員は妻子を日本に返しています。上海に住む日本人が減っています。

 日本人を相手にする日本料理店の売上は大幅減。ローカルを顧客とするビジネスに転換しようとしています。正直、諦めて日本に帰りたいと考えている経営者もいます。海外でビジネスをするということはローカルを顧客にしなければ生き延びられないということを物語っています。

 こんな環境の上海でも、ローカルを相手に繁盛している日本人経営店がいます。マグロをウリとする「天家」を13店舗展開する島原慶将氏や、安価の焼肉「炭宝貝(タンバオベイ)」を5店舗展開する綱島容一氏など。彼らは日本人が減って、上海は逆にブルーオーシャンになったと話してくれました。


 上海を危機と考えるのか、チャンスと考えるのか。ビジネスの分かれ目です。



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