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取材・執筆 : 安田正明 2015年1月19日取材
東京・五反田の人気クラフトビール店「CRAFTSMAN(クラフトマン)」の2号店が昨年12月5日、仙台にオープンした。31種の国産クラフトビールの樽生を扱うのは五反田と同じだが、フードには東北食材を使ったこだわりイタリア料理「TOHOKU ITALIAN」を提案する。1月の寒い月曜に訪問したところ、若い男女でほぼ満席だった。
入って直ぐ、31種のタップが並ぶ。
経営するのは、プロダクトオブタイムグループ(東京・品川区 代表:干倫義氏)。他に「牛角」や「串かつ田中」のFCも運営する他、介護ビジネスも行っている。2号店に仙台を選んだのは、千社長の父親のゆかりの地で土地勘があったことが理由。
外観
国産の樽生クラフトビールは、価格は均一で、スモール250mlで490円、ラージ400mで790円、3種類を飲み比べできるテイスティングセット150ml3種で990円と注文しやすいリーズナブルな価格で提供する。ちなみに、五反田ではスモール550円、ラージ850円であり、仙台の方が1割ほど低い価格設定。
東北のクラフトビールもゲストビールとして日替わりで提供している。宮城県には「やくらい」「鳴子の風」「仙南」「松島」の4つのブルワリーがある。
「クラフトマン」の特徴はクラフトビールだが、立ち位置はあくまでも美味しい料理を提供するビストロ。五反田では旬の食材を使った和風ビストロ料理だが、仙台は「TOHOKU ITALIAN」と名付けた東北食材を使ったこだわりイタリア料理を提供する。
シェフ兼店舗マネージャーの川又康二氏に聞いた。彼は15年以上もイタリア料理に携わっている。
川又康二氏
「東北はいい野菜が安い。東京の半値くらいで手に入る。それを見てテンションが上がった。元々、イタリアンは郷土料理の集合体で地産地消が基本。なので、仙台でのTOHOKU ITALIANは本当にイタリア料理らしいやり方。」
「ピッツァにはビールでしょ、ということでクラフトビールにイタリアンを合わせた。北イタリアは柔らかいパスタが好きで、南は硬いアルデンテが好き。東北では北イタリアを目指す。生パスタも使っており、よく出る。柔らかい方が東北には向いている。ソースも東京はオイル系が出るが、こちらはトマト系を選ぶ方が多い。」
オードブル(ハーフ)780円
アクアパッツァ 1450円
エージングビーフ 200g 2380円
69席で12月の売上は1000万円。初月からほぼトントンのようだ。客単価は3700円で、東京より500円ほど低い。目標月商は1500万円。年が明けて認知が広がり、じわじわと売上は伸びている。
ドリンク売上の中でビール構成比は約5割。東京では6割を占めているので、まだ若干低い。伸び代があるということ。
東北でもワインの次は、クラフトビール。
仙台でもクラフトビールを品揃えする店舗がじわじわ増えている。31種という圧巻の品揃えで樽生ビールの東北エリアでのフラッグシップ店となること間違いない。東北でのワインバルブームは、2007年11月にオープンした「リゴレット」が牽引したのと同様だ。クラフトビールのムーブメントがじわじわ地方に拡散しはじめた。
■CRAFTSMAN Sendai
宮城県仙台市青葉区中央2-2-38 フォーシーズン 1F
TEL: 050-7576-4480
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