<関連記事>

牛角焼肉食堂、3ヶ月で10店舗積み増し、60店舗に。焼肉離れ、フードコート版にシフト。
【外食市場25年2月】営業日数が少なかったが、全体106%。低価格が集客する反面、焼肉はマイナスに。
焼肉倒産【24年度】、輸入牛肉高騰で倍増。コロナ禍のブーム参入者、十分な値上げできず苦戦。
3月は、月初の降雪で宴会のキャンセルなど影響を受けた業態もあったが、後半は歓送迎会、春休みの家族需要もあり、外食全体の売上は前年比107.0%となった。また、3月として訪日外客数が過去最高を更新したインバウンドもプラス要因となった。外食全体の売上は比較的堅調となったが、物価高騰が続く中、消費者の選別は進んでおり、一部業態・企業では客数が前年割れするなど、業種間・企業間で差が見られた。備蓄米の放出が始まったが値上がりが続いていることも、経営圧迫の一因となっている。
ファーストフード業態は、全体売上107.5%となった。 「洋風」は、定番の季節商品や期間限定の新商品、値引きキャンペーンなどが好調で、売上106.3%。「和風」は、異物混入報道で客数に影響が出たが、客単価がカバーし、売上110.8%となった。「麺類」は、春休みの家族需要と、割安感のある商品が消費者に支持され、売上108.7%。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、引き続き価格改定による単価上昇で売上は昨年を上回ったが、回転寿司の高単価品の伸び悩みや客数減が売上を下押しし105.6%。「その他」は、「アイスクリーム」が気温の寒暖差が大きい中で暖かい日の販売が堅調、「カレー」は値上げでデリバリー客が減少も客単価がカバーし、全体の売上は106.3%となった。
ファミリーレストラン業態は、全体売上107.0%となった。 月初の降雪などが客足に影響したところもあったが、春休みや卒業シーズンで家族客のハレ需要が堅調、また低価格業態が引き続き好調で、「洋風」は売上105.8%、「和風」は売上110.9%、「中華」は売上112.7%となった。「焼き肉」は、価格改定で客単価は前月より増えたが、これまで若年層や家族客に支持されてきた「食べ放題」業態を中心に客足が伸び悩み、売上100.7%となった。
パブ・居酒屋の飲酒業態は、歓送迎会需要はそれなりにあったものの、法人を中心に大きめの宴会が戻りはじめた前年に比べて、今年は小規模宴会のほうが多く、月初の降雪で予約のキャンセルもあり、客数が減少、売上は100.8%とほぼ横ばいの結果となった。
ディナーレストラン業態は、花見シーズンと過去最高のインバウンドで、都心部を中心に需要が引き続き好調、また卒業シーズンと春休みが重なり、お得感のあるランチメニューが家族連れなどに好評で、売上107.0%となった。
喫茶業態は、日々の気温の変動が大きく、寒い日は客足にも影響が見られたが、原料高をカバーするための価格改定で客単価が上昇し、売上108.2%となった。

