2021年度の焼肉店の倒産は18件で、過去最少だった前年度の12件から一転して1.5倍に増えた。東京商工リサーチが公表した。
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コロナ禍でも焼肉店は、換気扇が三密を回避できると人気が高かったが、つられて「焼肉のワタミ」「焼肉ライク」など新規参入が目立ち風向きが変わってきた。
21年度に倒産した焼肉店18件のうち、14件は新型コロナ関連倒産だった。倒産原因が「販売不振」、また「負債1億円未満」の倒産は、ともに16件(構成比88.8%)と約9割を占めた。味や価格、店舗の雰囲気で顧客に選別された小・零細規模の店の淘汰が始まりつつある。雇調金や協力金などコロナ関連支援で倒産は抑制されてきたが、今後はまん防解除で支援は無くなる。
最近の焼肉店の倒産は落ち着き、12年度以降での最多は12年の33件だった。これは11年の「えびす食中毒事件」が影響し、全国的に業界が冷え込んだ。
