「横丁」と名付けられた商業施設が続々とオープンしている。この背景には、赤羽、立石のような昭和の雰囲気を残した懐かしい飲み屋街を飲み歩く、はしご酒の普及があるように思われる。また、立ち飲みの普及から、見知らぬ者同士が相席になることの抵抗感が薄れ、結果としてさまざまな出会いがある空気感ができていることが、横丁人気を支えているようだ。市場風、バル街風、ビル型、屋台村型など、バリエーション広がる横丁の今を取材した。(5回シリーズ)
6月15日オープン「赤坂バル横丁」。バル+横丁のコンセプトを持った商業施設。
スペインの伝統的なバル文化と日本の懐かしい横丁。この2つを融合した「バル横丁」なる商業施設が相次いでオープンした。6月15日、赤坂みすじ通りにオープンしたのが「赤坂バル横丁」。テレビ局がすぐ近くにある立地で、多くの取材が入って注目を集めている。また、それに先立って5月10日、JRと東急の蒲田駅近くに「蒲田バル横丁」がオープンしている。
いずれも経営は、飲食店経営、空間プロデュースなどを事業とするimprise(本社・東京都新宿区)。同社の大野博司社長は「都内有数のビジネス街の赤坂と、下町で住んでいる人も多い蒲田。対照的な2つの街で、バル横丁がどこまで受け入れられるのか。対比してみたかった」と語る。