2015年も間もなく暮れようとしているが、一年を通して思い返してみると、消費者のより高度な品質を求める"プチ贅沢"が定着した年であった。特にドリンクでは、サードウェーブコーヒー、クラフトビール、日本ワイン、プレミアム日本酒といった、違いがわかる意識の高い業者と飲み手が牽引するプレミアム市場が形成され、それが一般ユーザーに浸透し始めている。また、クラウドファンディングを活用した会員制飲食店、急増する訪日観光客を狙ったインバウンド専門店、即席合コンを店でセッティングする相席系居酒屋のような顧客を絞った付加価値のある新業態が台頭。一方で、仕事帰りやランチにちょっと一杯味わって飲む、ちょい飲みが一般化した。(5回シリーズ)
今も行列ができる「ブルーボトルコーヒー」の日本1号店、清澄白河ロースタリー&カフェ。この店の出現により、サードウェーブコーヒーブームが起こった。
2015年はドリンクの分野で、味わって飲むこだわりの一杯を提供する、高級ゾーンの活性化が顕著な一年だったのではないだろうか。