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取材・執筆 : 酒井慎平(高橋苑子) 2013年10月29日執筆
今、iPad を使ったレジ業務を行う飲食店が増えている。株式会社ユビレジが提供するモバイルPOSレジシステム「ユビレジ」は、iPadを使った今までにない画期的なPOSシステム である。モバイル端末を使った会計システムが、飲食店で支持されるのはなぜだろうか。今回は、東京・恵比寿にある「てんぷら酒場 わばる」で実際にユビレジを導入している、長石尚徳氏(株式会社ユニゾンベックス 代表取締役)に、モバイル端末を使ったPOSシステムの魅力を伺った。
モバイルPOSレジシステム「ユビレジ」。
モバイルPOSレジシステム「ユビレジ」は、iPadをレジとして使い、会計の情報をインターネットにアップロードして、ウェブを通して売上などの情報を共有できるシステム。現在、中小規模の飲食企業や小売店などを中心に、その初期費用の安さと利便性が支持されている。
東京・恵比寿にある「てんぷら酒場 わばる」では、2013年4月のオープンを機にユビレジを導入。同店を運営する株式会社ユニゾンベックスの長石尚徳氏に、導入した理由を尋ねてみた。
「てんぷら酒場 わばる」は、今年4月からユビレジを導入している。
「ユビレジを導入するきっかけは、従来のPOSシステムをレンタルすると、莫大な初期費用が掛かってしまうので、何か良いソリューションは無いかなと思い、ウェブで探し始めました。元々運営していた他の店舗では、伝票を手書きで処理していたのですが、その煩わしさを払拭したかったことも理由です。」(長石氏)
「店舗をやっていく上で、効率よくスムーズに活用できるものを探していたところ、新しい技術を活用したユビレジを見つけました。初期費用の安さや実際に必要な機能は何なのかを意識して探していたのですが、ユビレジは非常にシンプルで使いやすいサービスだと感じ選択しました。」(長石氏)
実際に、従来のPOSシステムは、初期費用が平均100万円かかるとされているが、ユビレジでは月額5000円を払っていくだけ。使用するハードウェアは、市販のiPadがあれば済んでしまうため、その価格と気軽さは大きな魅力である。
「他にも、本社で会議後、すぐにメニューを変更できるなど、会計以外にも様々な場面で役立っています。会計時に入力したデータが、本社や移動中でも見ることができるのでとても便利です。」(長石氏)
店舗で入力された売上データは、すぐにインターネットを通して共有されるため、どこでもリアルタイムで売上を確認することができる。サーバはクラウド化されていて、各店舗にサーバを置く必要がなくなるので、余計な場所とレンタル費用が発生しない。
また、ユビレジは、iPhoneやiPod touchを使って注文を取る事が出来る次世代のハンディシステム「FlickOrder(フリックオーダー)」と連携して、ユビレジのPOSシステムをより便利なものとしている。
「FlickOrder(フリックオーダー)」で取った注文はユビレジに送信することができる。
店舗のスタッフが、iPod touchでフリックオーダーを使って注文を取り、注文はユビレジに送信することができる。この2つのシステムが連携していることで、POSシステムだけでなくハンディさえもレンタルすることなく、市販のモバイル端末で済んでしまうのだ。
実際にホールに出て注文を取っているスタッフに感想を伺うと、「手書きでオーダーを取っていた頃と比べて、作業時間が格段に短縮されました。他にも、注文ミスが減って助かっています。」(ホールスタッフ)と話した。現場でも直観的に操作し注文が取れるフリックオーダーは重宝されている。
木戸啓太氏(株式会社ユビレジ 代表取締役社長)と、長石尚徳氏(株式会社ユニゾンベックス 代表取締役)。
飲食店を開業するうえで、初期費用がネックになりがちだが、ユビレジのように、iPadやiPod touchといった市販のスマートデバイスを使ったPOSシステムが登場したことによって、低資金でも飲食店を開業できるようになってきている。現在、約7000の店舗がユビレジを活用している。ユビレジのような、今の時代に合った新しいPOSシステムの登場で、中小規模の飲食企業を中心に、今後大きな助けになる事だろう。
■ユビレジ
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