お店を知る
記事への評価
取材・執筆 ： 西尾明彦 2017年4月12日
たこ焼を中心に大阪に9店舗、東京に2店舗を展開する「くれおーる京橋南口店」が、創業の地、大阪・京橋に、新業態の大衆酒場業態の「たこ焼酒場くれおーる」を11月30日にオープン。住宅地立地ながら、平日から2回転する人気店となっている。
入口横ではテイクアウト。同社の名前を全国区にした「外は力リッ、中はトロッ」粉っぽくないたこ焼。粉は7種類をブレンドし、冷めても固くならず、柔らかいまま。
「（母である）代表取締役の加西芙子が、JR京橋高架下に3坪の「くれおーる京橋店」を開店したのが、2001年1月です。JR高架の耐震補強工事のため、17年3月末で閉店することになり、創業の地である京橋に店を残したくて、大衆酒場の新業態をつくりました」と、専務取締役の加西幸裕氏。
「大衆酒場だからといって、安かろう悪かろうはイヤなんですよ。安くて美味くて（提供が）早い!! 大阪代表として、全国展開を目指しています」
各線京橋駅から徒歩5分。駅前から少し離れた、住宅エリアの入口。
たこ焼居酒屋の原点、「くれおーる京橋コア店」。創業店「京橋店」と共に行列ができる人気店だったが、JR高架の耐震補強工事のため、17年3月末で閉店となった。
「コンセプトは、週に2回来てもらえる日常使いの店。たこ焼を始めとした粉もんが食べられる、大衆酒場です」
老若男女に人気で、テイクアウトだけで15坪の家賃以上を売り上げる。
フードメニューは豊富に60種類以上。カツオや昆布から店舗で出汁をとっている看板のたこ焼に、串カツやお好み焼、鉄板焼きといった、大阪名物がすべて食べられる。串カツは1本80円から。
「たこ焼・ソース＋マヨ」（6個・430円）。
「16年かけて作り上げてきたブランド力があるので、たこ焼では差別化ができていると思います」
来店動機を高めるために、新メニューとして投入したのがグルメシリーズたこ焼。「ペペロンチーノ風」、「どっさりカイワレ乗せ」など、たこ焼の常識を覆したアイディアメニュー。
爽やかな風味で女性に人気の「パクチー」（6個・600円）
「トリュフ」（6個・600円）。途中ですだちを搾ることで、味の変化が楽しめる。
そして、豊富な居酒屋メニューにも手抜かりはない。
老舗酒場にあるような、これだけで1杯飲める、トロトロに煮込んだ「おかん直伝牛すじ煮込み」（480円）
カラッと揚がった、ビールが進む「柚子胡椒風味の鳥の唐揚げ」（3個240円）。テイクアウトでも人気。揚げ油は、食感は大切にしつつ、カロリーを控えたキャノーラ油。
家庭的な懐かしい味わいの「卵たっぷり手作りポテトサラダ」（280円）
4月からはランチタイムに定食メニューを開始。唐揚げ、カレー、焼きそば定食（580円～）が準備されている。
ドリンクの目玉は健康志向の生搾りサワーにハイボール。19時までのハッピーアワーは「ジムビームハイボール」（通常360円）が、何杯飲んでも1杯100円。
レモンの輪切り5切れと果汁たっぷりの「生レモンサワー」（380円）、「ユーグレナサワー」（420円）。
お酒は飲みたいが、体を気遣っている人も多く、そのギャップを埋めるアイテムとして始めたのが、ミドリムシ由来の注目のサプリメント、ユーグレナ入りの「ユーグレナサワー」。見た目ほどのクセはなく、こればかりオーダーする人もいる隠れた人気アイテム。
日本酒は8種類。レアな銘柄もリーズナブルに350円～450円。
客層は、平日はサラリーマンを中心に、早い時間は若い主婦の女子会や熟年層の1人飲みも多い。週末は地元のファミリーやカップルなど、曜日や時間帯によって客層が大きく変わる。
「地元の方のコミュニティの場となるような、地域密着型のお店になっていけば理想ですね」
テイクアウトと店内飲食の売上比率は2：8。つき出し無し、客単価は1800円程度。店内飲食は多い日で80人以上。損益分岐はもっと低いが、全国展開するために、売上500万円が現時点での目標という。
店内すべてに目が届く距離が理想と、15坪にカウンター8席、テーブル24席を配置。お客様に安心してもらえるようにと、オープンキッチン。「弊社のクレドである"安心、安全なものをご提供する"という想いとも重なります」
4月1日には、京橋駅を挟んで北に位置する、国道1号線沿いにもう1店、「くれおーる 新京橋店」（大阪市都島区東野田町3-11-5）もオープン。こちらは約6坪、狭小立地の2階建て。メニュー数を絞り、サク飲み利用を想定した店舗。
業態開発、メニュー開発をすべて手掛ける専務取締役・加西幸裕氏。
「『京橋南口店』と『新京橋店』は、今後の展開を見据えたテストマーケティングの場でもあります。中食と外食が一つになったヒット業態はないので、日本中の方に喜んでいただける、全国で展開できる業態にしたいですね」
一見シンプルながら、粉の配合や出汁などにこだわり、無二の存在となった「くれおーる」のたこ焼。「たこ焼酒場くれおーる」も、ありそうで意外とない、地域密着型の酒場として、全国で見かける日も近そうだ。
■株式会社くれおーる
住所：大阪府大阪市中央区千日前1丁目8番18号
TEL. 06-6211-2203
■たこ焼酒場くれおーる京橋南口店
住所：大阪府大阪市城東区新喜多1-3-2
TEL.06-6933-1555
営業時間 ： 15：00～23：00 4月中旬からは12：00～
定休日：日曜
読者の感想
興味深い0.0 ｜ 役に立つ0.0 ｜ 誰かに教えたい0.0
- 総合評価
-
- 0.0
この記事をどう思いますか？（★をクリックして送信ボタンを押してください）
| 興味深い |
|
|
| 役に立つ |
|
|
| 誰かに教えたい |
|
- 総合評価
-
- 0.0
（ 興味深い0.0 ｜ 役に立つ0.0 ｜ 誰かに教えたい0.0 ）
