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お店を知る

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2017年2月20日(月)15:54

野菜料理と日本酒をマッチングした日本酒酒場「酒と三菜 菜々蔵」(大阪・天王寺/野菜&日本酒酒場)

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取材・執筆 : 西尾明彦 2017年2月20日

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 自家農園や近郊農家から仕入れる野菜料理にこだわり、割烹仕込みの野菜料理として、日本酒とのマッチングが楽しめる日本酒酒場、「酒と三菜 菜々蔵」が11月4日大阪・天王寺にオープン。連日満席の人気となっている。

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運営元は、大阪・堺市の「G831」、なんばの「bar Caiotto」と、野菜料理にこだわった人気店を展開している株式会社しぜんそざい。近日中には堺市に、地元野菜のイタリアンとワインバル&カフェ「Vegebar&cafe G」を出店予定で、計4店舗となる。

「今回は、初めての和食業態。『食は日常だ』が社命です。非日常ではなく、頻繁に来ていただけるような、健康的な料理。」と、代表取締役の森岡拓也氏。

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最寄りの出口からは徒歩3分と、各線天王寺駅からすぐ。近年再開発が進むてんしばエリア近く。「調べると、天王寺は日本酒に特化したお店が少ないんです。駅に近い路地裏物件は魅力的ですね」

「これまでのお店同様、旬野菜を使ったお惣菜など、野菜料理に力を入れています。大阪・堺市に小さいながら自家農園を持っている分以外は、堺市や和泉市など近隣農家から。店長兼料理長の松宮の人脈で、大阪全域から珍しい野菜も仕入れています」

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大阪・堺市の北野田にある自家農園。

 目指しているのは、飲んで食べても健康でいられる酒場。日本酒業態で野菜に力を入れる店が少ないことから、日本酒と野菜料理のマッチングを思い描いていた。その重要な役割を担っているのが店長兼料理長の松宮剛氏。

 北新地の割烹で修業の後に上京。野菜と日本酒の相性の良さに目覚め、同コンセプトの店を営んでいた。

「野菜料理と日本酒がメインの業態なので、自分がやりたいことと合致していました」と、森岡氏のビジョンに共感してオープンに参画。割烹仕込みの技術、料理の引き出しの多さに、森岡氏も全幅の信頼を寄せている。

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左が店長兼料理長の松宮剛氏。日本酒のメニュー構成、提案も行う。

 甘味がある日本酒と合わせるために、料理は上白糖控えめ。無農薬や有機野菜、天然野菜などを使っているため、味わいがある野菜そのものの味を活かした調理法。

「野菜美味しい、日本酒と合うなあ、と思っていただけると嬉しいですね」

 野菜が主役、「畑のお惣菜」が日替わりで10種類。3種500円、5種700円、7種900円の盛り合わせが人気。

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ボリュームたっぷりの「畑のお惣菜」(5種700円)。

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「変わり野菜のこだわり天ぷら」(680円)

 野菜とともに、力を入れているのが魚介。長崎・五島列島から放血神経〆の鮮魚が直送される。

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五島列島直送の珍しい鮮魚の盛り合わせ「こだわり盛り」(一人前880円)。この日は、いずかさご、ひらすずき、おながぐろ、いさきなど。

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割烹仕込みのメイン料理。「天然ブリの唐揚げ カニ味噌お粥ソースで」(880円)。

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飲んでも健康にという〆の人気メニュー。「しじみ汁」(330円)。ラーメン入りは480円。

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日本酒は入口横の冷蔵ショーケースに、常時約40種。辛口・旨口・フルーティー・キレ甘の4タイプに分けられており、未知の銘柄でも、好みのものを選びやすくなっている。今日は何があるか、ショーケースをのぞき込むのも、呑み助の楽しみ。

「値段を気にせず、飲みたい銘柄を選んでいただきたいので」と、日本酒は大(1合)500~700円、小(半合)300~400円。

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日本酒はボトル入れ替えなので一期一会。「特別純米酒 城川郷 尾根越えて」(小400円)。

「オープン半月ほどは苦労しましたが、徐々にお客様が増えてきました。界隈は、昔ながらのお店が多いエリアで、女性が気軽に来られるお店が少ないんです」

 客層は30~40代を中心に、女性が約4割。しっかり食べて飲む方が多く、客単価は3500円程度。フェイスブックと相性が良く、旬のメニューやイベント情報など、情報発信にも力を入れる。

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店内は19坪にカウンター16席、テーブル16席の32席が、平日でも19時頃には満席になる。

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目指したのは、割烹や料亭のような白木づくりではなく、古民家のような、落ち着いた、温かみがある空間。塗料は経年変化が味になる、ベンガラやアマニ油などを使用している。

「これまでは、1つの街に1店舗ずつ出店してきました。このやり方だと、仕入れやスタッフの待遇を大きく改善するのは難しい。『菜々蔵』を核に、近くに別業態のお店を何店舗か展開することを考えています」

 そのための試みのひとつが、19坪にはかなり広い厨房スペース。周囲に店舗を増やした時に、セントラルキッチン的な役割を担い、まとめて仕込みをすることを想定しての設計。

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「チェーン展開だと個性がなくなるので、各店の個性を出しながら出店していきたいですね」

 ブームを超えて定着してきた日本酒人気。割烹出身の料理長を招聘し、こだわりの野菜料理と日本酒のマッチングで人気店となった「酒と三菜 菜々蔵」。次はどんな業態で街をもちあげてくれるのか。今後の展開が楽しみだ。

■株式会社しぜんそざい
住所:大阪府堺市北区中百舌鳥町2丁83

■酒と三菜 菜々蔵
住所:大阪府大阪市天王寺区 茶臼山町4-26
TEL.06-6777-4373
営業時間17:00~24:00
定休日:不定休

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