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お店を知る

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2017年1月18日(水)18:37

花光氏の改革が止まらない!パートナーズダイニングの新業態「おかか」は店内削りたてのかつお節でダシの魅力を訴求。(東京・新宿/ダシしゃぶ専門店)

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取材・執筆 : 中山秀明 2017年1月18日

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 279店舗を展開(2015年12月当時)する、外食経営の若きカリスマ・花光雅丸社長のサブライムグループ。同社運営の株式会社パートナーズダイニング(東京都新宿区 代表取締役:中村英樹氏)が、新業態として「出汁しゃぶ おばんざい おかか 新宿」を、12月11日(日)にオープンした。そのコンセプトは、かつてない「お出汁を食べる」というもの。0.01ミリの削りたてのかつお節とそのダシによるしゃぶしゃぶで、"だし活"を推奨するという。

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場所は歌舞伎町の一等地といえる、靖国通り沿い「ドン・キホーテ」の隣のビル8階。ほかのフロアには「北の家族」をはじめ、同社の別業態が数店入っている。

 もとは同社の「アジアdeクッション 新宿店」があった物件であり、業態転換として「出汁しゃぶ おばんざい おかか」にした。洋から和への転換ということで大きな改装がなされたようだが、店内は明るい木目調の設えで上品かつ温かみのある空間に仕上がっている。

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ボックスタイプのテーブル席が中心で、奥には個室も用意。全98席でゆとりがあり、ビジネスでもプライベートでも重宝する空間となっている。

 料理で最も特長的なのは、やはりダシだ。特に削りたてのかつお節を目で見て楽しめるのが面白く、プレゼンテーションの工夫も秀逸。市販は0.03ミリ以上のところ、0.01ミリの薄さで削るという希少性にも注目だ。削りたてということで店内には鰹節の香りが広がり、それが空間をより柔らかなものにしている。

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エントランスを抜けると、機械とともに削りたての様子を見られるオープンキッチンがお目見え。使用されるのは日本橋の老舗かつお節専門店「にんべん」の、高級店でも用いられる本枯節だ。見た目や香りなど、五感で味わえるというきわめて画期的なアイデアといえよう。

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お通しは「食べ放題の極薄かつお節」と「お出汁をたっぷり使用した茶碗蒸し」(税抜500円)。かつお節は自由におかわりできるので、そのまま食べたり料理にアレンジしたりと、多彩に使えるのがうれしい。

 もう一方のスペシャリテがおばんざいだ。これは各一皿税抜480円で30種類が用意されており、野菜、魚、肉とカテゴリー別に多彩な味を楽しめる。また好きなものを好みで組み合わせられるセットが3~6種盛りまで4タイプがそろい、盛り合わせの場合は価格もお得だ。

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「おばんざい3種」(写真は4000円定番コースの1名分)。「五色なます」、「いんげんの生姜醤油和え」、「ひと口がんも」の組み合わせである。

 そのほか、料理にはダシを巧みに使ったものが多い。また野菜も農家の顔が見えるものを積極的に使っており、全体的に和食の素晴らしさ、日本という土地の魅力を訴求する内容になっている。メニューから一例を紹介していこう。

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「シャキシャキベビーリーフのおかかサラダ」(税抜790円)。瀬戸内海で営まれる「森崎農園」のベビーリーフをふんだんに使い、その上に豆腐やじゃこなどを散りばめている。好みで温泉玉子も。

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「生海苔香る出汁巻き卵」(税抜580円)。生海苔たっぷりのダシ巻き卵の上から、さらに生海苔のソースをかけて味わう滋味深い一皿だ。

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「自家製 ほうじ茶プリン」(税抜480円)。ほうじ茶の香ばしさがアクセントになったプリンで、クリーミーな口どけが絶妙である。なお甘味は8種類と豊富にあり、女性をコアターゲットにしていることがうかがえる。

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ビールはドラフトでは「ヱビス樽生」(税抜630円)と「白穂乃香」(税抜730円)が用意されている。特筆すべきは6種類の「お茶ハイ」(各税抜550円)、「果実のちから」と銘打たれた多彩なフルーツサワーや果実酒(税抜500円~)、そして10種類以上の日本酒(グラス650円、一合980円/税抜)だ。

 メインディッシュとして欠かせない料理は、もちろんダシを活かしたしゃぶしゃぶだ。肉はこのダシの味を最大限楽しむためにあえて豚肉のみとなっており、中でも相性のよかった鹿児島産黒豚を採用。〆にはそば(税抜500円)と雑炊セット(税抜350円)が用意され、特にそばは世田谷の名店「石はら」の手打ち麺を直接届けてもらっている。

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「おかか名物!出汁しゃぶ」(1980円/1人前)。ダシも肉も注文ごとに仕立てられ、野菜はネギ(九条・白)、大根、レタス、ニンジン、黄ニラ、ささがきゴボウなどがありおかわり自由となる。

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ダシに関しては、食べる直前に追いがつおによる演出をスタッフがしてくれる。自宅では普段なかなか行わないだけに、貴重な体験といえよう。

 業態開発の担当者に話を聞くことができた。「しゃぶしゃぶ自体は、ジャンルとして成熟していると思います。スープの種類や肉の多彩さに特徴を持ったお店が台頭する中で、私たちが差別化を図るとともにこだわりたかったのは『ダシ』。にんべん様のバックアップのおかげで、高品質な薄削りのかつお節をカジュアルに提供することが叶いました。しゃぶしゃぶは、とにかくダシありきでお肉や野菜の内容も決めた自慢の逸品ですね。東西でダシの文化が違うので全国となるとハードルは高いですが、5年以内に30店舗を目標に展開していきたいです」(齊藤統括マネージャー)

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サブライムで統括マネージャーを担う齋藤康平氏。前職は酒販大手に勤務していたが、花光氏のラブコールにより現職に就いた。

 さらに聞くと、「ダシにこだわったしゃぶしゃぶは面白い!」と、花光社長も積極展開を後押ししているとか。健康志向や地方創生などが礼賛される状況が追い風になるとともに、外国人観光客の多い歌舞伎町~新宿ゴールデン街にあって、ダシという直球の日本食業態は大きな話題になるだろう。この12月12日には「エキュート品川サウス」に和のスープストックトーキョーとして「おだし東京」もオープンした。2017年はもしかしたらダシがひとつのブームになるのかもしれない。

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神奈川の新百合ヶ丘駅徒歩8分の場所にオープンしたばかりの「日日 ~nichinichi~」。無添加で、生産者の顔が見える食材を使った食パン、バゲット、惣菜パン、天然酵母パンなどを提供する。

 そしてサブライムグループとしては「市場」×「居酒屋」で非日常感を演出した新しいスタイルの「北の家族」を10月25日(火)に平和島にオープンさせたり、国産小麦と天然素材にこだわったベーカリー「日日~nichinichi~」を12月19日(月)にオープンさせるなど快進撃が止まらない。「島を買って国(サブランド)を作る」という夢に向かってまい進する同社。2017年もその展開から目が離せない。

■出汁しゃぶ おばんざい おかか新宿
住所:東京都新宿区歌舞伎町1-16-3 新宿スクエアビル8F
TEL. 03-5292-5547
営業時間:17:00~24:00
定休日:なし
http://okaka.favy.jp/

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