6月6日（月）に、西新宿の飲食店街にオープンした「酒場ビストロWAIGAYA by Saka新宿西口店」。店名の最後の〝Saka〟とは、グローバルダイニングで権八やステラートの総料理長を務めた後、スタースリー株式会社を立ちあげ、現在、WAIGAYAを中心に9店舗を展開する坂口文彦氏のこと。「料理の鉄人」で三代目「和の鉄人」として活躍し、世界的に高い評価を得ている創作和食の大家、森本正治氏の一番弟子と言われる人物だ。 

 

　和食、フレンチ等を手がけ、ジャンルを超えた料理が持ち味の坂口氏がプロデュースするこの店で提供されるのは、イタリアンをベースに和のエッセンスを加えた創作料理だ。

 

　一番の人気メニューは、大胆に輪切りにしたマグロをニンニクやハーブでマリネしたのちオーブンで40〜60分ほどかけて焼き上げる「マグロのテールステーキ」。価格はマグロのサイズや時期によって異なるが、現在1グラム1円で提供している。

 

この店の一押しメニュー「マグロのテールステーキ」

 

　「テールは〝マグロといえばココ〟と言われ、銀座等の有名寿司店にも卸している築地のマグロ専門卸業者『山幸』さんから仕入れています。脂もしっかり乗っていますが、さっぱりした味わいでコラーゲンもとれるので女性のお客様にも好評です」と、金谷龍治店長は語る。　

 

　3種の貝を食べ比べできる「蛤・アサリ・ムール貝の白ワイン蒸し」（990円、以下全て税込み）も多くのお客様が頼むメニューだ。こちらは千葉・勝浦から直送している本蛤を使用している。１個150円で追加できるのもうれしい。そして、お皿にスライスして並べ、ウニを使った特製ソースと大粒イクラをかけた「国産牛のたたき」（1,280円）は、見た目もきれいな料理だ。

 

見た目も美しい「国産牛のたたき」

 

　「当店の料理は、見た目のインパクトも大事にしています。舌と共に目でも楽しんでいただき、お客様の記憶に残るような料理を心がけています」

 

　さらに、カマンベールチーズと厳選した明太子の相性が抜群の「とろっと！　明太子カマンベールのアヒージョ」（780円）、１羽丸々香ばしく焼いた「丸ごとローストチキン」（2,560円）も人気だ。

 

女性に大人気の「とろっと！　明太子カマンベールのアヒージョ」

 

ふっくらジューシーな「丸ごとローストチキン」

 

　飲みものも、表面張力ギリギリまで注ぐ「なみなみスパークリングワイン」（500円）、日本酒のようにガラスの升に置いたグラスにこぼして注ぐ「こぼれワイン」（600円）など、イベント感を大事にしている。しかし何といっても、この店の注目すべき所はお通しが生ビール（300円）という点だ。

 

　「前々からお通し料理は不要との声もあり、だったら最初に頼まれる事の多いビールをお通しにしたらいいんじゃないか、と思って始めてみました」

 

　お通しがビールという店は全国的にも珍しい。ビールを飲まない人には、ソフトドリンクやミックスナッツ等を出すという。

 

　ランチは豚丼を中心に提供している。厚めの豚バラ肉をシンプルに塩胡椒で焼き上げてご飯にのせ、おろしポン酢でいただく。200グラムの「豚小僧」（680円）、350グラムの「豚野郎」（880円）、500グラムの「豚親父」（1,280円）、さらに800グラムの「豚仙人」（1,980円）まで用意。WAIGAYAの人気メニューである濃厚なタレをかけた「特製唐揚げ丼」（750円）ももちろん味わえる。

 

　内観はダクトをむき出しにした天井、コンクリートやコルクの壁に大胆なアート作品のようなビジュアルを配している。ニューヨークの街角にあるビストロのようにモダンでセンスがいい。23坪の縦長のスペースにカウンター５席、テーブル45席を配している。

シンプルでモダンな内観

 

　西新宿は馴染みの店に通うお客様が多く、新しい店がなかなか受け入れられない場所である。今、繁盛している店もオープンから数年は赤字だった、などというケースも少なくない。

　

　「うちは空中階ですし、苦戦は最初から覚悟していました。最初は予想通り厳しかったのですが、このエリアにこういう業態は珍しいこともあって、口コミで少しずつ、それも女性のお客様が増えてきています。おかげさまで店名のごとく、いつもワイワイガヤガヤした雰囲気で営業させて頂いております」と金谷店長は語る。

 

住所：東京都新宿区西新宿1-14-3 新宿ひかりビル2F

TEL:‪03-6279-0246

営業時間：ランチ11:30〜15:00（LO14:00）、ディナー17:00〜25:00（LO24:00）

定休日：なし