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お店を知る

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2016年8月09日(火)16:10

上質な黒毛和牛と旬の魚介を使った全16品のコースが5,000円! 直接取引で圧倒的なコスパを実現した「くずし鉄板 あばぐら」(東京・神田/鉄板焼き)

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取材・執筆 : 関川隆 2016年8月9日

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 ロティサリーチキンが人気の「LA COCORICO」や、カジュアルなフレンチ「ビストロガブリ」、フレンチトースト専門店「The French Toast Factory」、ハワイアンカフェレストラン「Merengue」など、様々な業態で話題のレストランを続々と生みだしている株式会社RYコーポレーション(東京都港区高輪 代表取締役CEO横山藤雄氏)。

 「店づくりは街作り」をモットーに、その立地に最もあう業態は何かを徹底的にリサーチし、独創的な店をつくる同社が神田に7月5日(火)にオープンさせたのが「くずし鉄板 あばぐら」だ。洋食のイメージが強いRYコーポレーションが初めて出した、鉄板焼きの店である。

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「くずし鉄板 あばぐら」一押しの特選コース(5000円、以下すべて税別価格) 

 「実は以前から鉄板焼きをやりたいという声は社内にあったんです。この度、GEMS(ジェムズ)神田への出店のお話をいただき、店舗のサイズから考えて鉄板焼きがいいのではないか、ということになったんです。ただ神田という立地はこれまで私どもが手がけてきた商圏とはまったく異なります。カジュアルな業態が多かった私どもにとって、まさに清水寺から飛び降りるような挑戦でした」と、RYコーポレーション・ブランド戦略室チーフデザイナーの小川結香さんは語る。

 GEMSは野村不動産が手がけるハイグレードな飲食テナントビル。重厚で落ち着いた雰囲気の建物に個性的なレストランを集め、都内の新しいグルメスポットとして人気を呼んでいる。渋谷、市ヶ谷、大門に続く都内の4棟目として誕生したのが「GEMS神田」だ。

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GEMS神田の5階にある「あばぐら」。エントランスも重厚感がある

 「神田という歴史ある立地を考えたとき、何より大切なのは、この地域に長年住んでいたり、近くで働いていらっしゃる方たちに末永く愛されるお店にすること。高級でおいしい鉄板焼き屋さんは沢山ありますが、そのなかでうちならではの独自性をいかに出すか。都内の鉄板焼き屋さんを徹底的にリサーチして考え抜きました」

 その結果、生まれたのが「1万円でおつりがくる鉄板焼き店」というコンセプトだ。店の雰囲気や食材、料理の質にはとことんこだわり抜く。そのうえで気軽に入れ、価格も決して高くない。そんなありそうでなかったお店が「くずし鉄板 あばぐら」なのだ。 

 「あばぐらでは、仕入れ先を新たに開拓し、直接取引をすることで大幅なコストダウンに成功しました。ホタルイカや松葉がに、アワビなどの魚介類は、料理長の地元である兵庫県の浜坂漁港組合から直接仕入れることにしました。野菜の一部は昨年、茨城県行方市に設立した自社ファームで朝とれたばかりのものを取り寄せています。黒毛和牛は指定契約農場からその時一番良質で安価なものを直送してもらっています」

 この店一番のおすすめが、全16品を楽しめる5,000円の特選コースだ。黒毛和牛はもちろん、旬の魚介や野菜を使った自慢の料理を心ゆくまで味わえる。旬の素材にこだわるため、料理は日によって入れ変わる。この店のメニューのなかでコストパフォーマンスが最も高く、7、8割のお客さんがオーダーするという。 

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黒毛和牛は上質なサシの入った赤身のA4~A5ランクを使用

 鉄板焼きの黒毛和牛はしんしん、ランプ、かめのこの3種を用意。しんしんが1グラム22円、その他が19円。150グラムからの注文となっている。肉には藻塩、マルドン(英国王室御用達の塩)、生黒こしょうの塩漬け、すりおろした生わさび、にんにくたまり醤油の五つの調味料がつく。上質な肉をさまざまな味で食べ比べられて楽しい。これらを含め、ゆずこしょうや生七味といった調味料には、自家製のものを使うこだわりようだ。

 もう一つ、この店でぜひ味わってほしい看板メニューが豚玉(850円)だ。生地がふわふわで、まるでパンケーキのような食感に衝撃を受けることだろう。製法は企業秘密とのことだが、「Merengue」などで培われたパンケーキのノウハウが使われていることは間違いない。豚玉はもちろん、特選コースのメニューにも入っているのでご安心を。

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北海道産ばふんウニとむらさきウニを使った黒毛和牛うに巻き(1,300円)

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日本酒との相性も抜群の浜坂産の焼岩牡蠣(950円)

 そのほか和牛うに巻きや焼岩牡蠣、黒トリュフのトーストなど、一品料理にも魅力的なものが多い。これらをつつきながら軽く飲む、といった2軒目需要が意外と多い、というのもうなづける。締めの食事としては、和牛ハラミと新生姜のそばめし(1,300円)もおすすめだ。

 ワインは赤が18種、白が4種。日本酒も純米酒を中心に豊富に取りそろえている。ソムリエが料理に合わせたお酒をセレクトしたペアリングコース(5杯2,500円)も好評だ。

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波佐見焼などの洒落たおちょこから好みのものをチョイスできる

 「とくに純米酒にはこだわっていて、新酒や季節限定のものなど吟味したものを取りそろえています。いろんなお酒を楽しんでいただきたいので、そばちょこサイズの六尺(108mm)を全15種類、500円均一で提供しています。キンキンに冷やした日本酒の味がひきたつ、薄い波佐見焼のおちょこでぜひどうぞ」

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ランチの人気メニュー「黒毛和牛100%ハンバーグ御膳」(1,300円)

 ちなみにランチ営業もしており、メニューは全8品のコース仕立て「黒毛和牛100%ハンバーグ御膳」の1種類。お腹に余裕のある方は、和牛ステーキを追加する事もできる。

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ステージのように少し高い鉄板で、シェフのナイフさばきを楽しめるカウンター席

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家族や小グループでの会食に最適な、数寄屋造りの個室も用意

 お店のスペースは38坪。13席のカウンターと保温用の鉄板を設置した四つのテーブル席、さらに最大6名までの個室がある。シックな雰囲気で重厚感が漂う店内は、これまでのRYコーポレーションの店舗のイメージを大きく覆す。

 「内装には3,500万円をかけ、とことんこだわりました。これまでうちのお店の内装にはたいてい無垢材を使っていたのですが、この店ではテーブル以外に木を使っていません。内装には大理石の一種であるトラバーチンや、500年以上の歴史をもつ窯元にオーダーした凝ったタイルを使っています」

 お客さんの入りは当初、1回転半から2回転を想定していたという。しかし16品のコースがメインであること、また居心地の良さも加わって、現実には1回転がいいところだという。経営的にはここをどう改善していくかが課題だが、今のところ利益より「お客さんに心ゆくまで料理を楽しんでいただきたい」との思いのほうが強いようだ。

 最後に店名の〝あばぐら〟とは、フランス語の「アバンギャルド(先駆、革新)」と「グランデ(偉大な、壮大な)」を合わせて略し、ひらがなにしたもの。

 2020年までに売り上げ50億円という大きな目標を掲げ、すでに予定しているものだけでもスペイン料理、そば、ベーカリーレストランなど、新しい業態に果敢に挑戦しているRYコーポレーション。〝あばぐら〟には、そんな同社の熱い思いが込められている。

■ 株式会社RYコーポレーション
住所:東京都港区高輪4-10-63 エミナンス高輪5F
TEL:03-6416-0210
www.ry-corporation.com

■ くずし鉄板 あばぐら
住所:東京都千代田区鍛治町1-9-19 GEMS神田5F
TEL:03-5289-3471
営業時間:11:30〜14:00(L.O.13:30)、17:30〜23:30(L.O.22:30)
定休日:ランチ土曜・日曜 ディナー日曜

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