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お店を知る

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2016年2月04日(木)13:54

鮮度・質が抜群の魚介と無農薬野菜で"シーフード女子会"はいかが? 本場シチリアそのままの味が堪能できる「ぺスケリア カーラ三宿」 (東京・世田谷/シチリア料理&ワインバー)

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取材・執筆 : 石村紀子 2016年1月21日取材

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 芸能人がお忍びで通ったり、クリエイターなどこだわりが強い人たちが暮らす街として知られる東京・世田谷の三宿。その三宿交差点に美味しいシーフードを食べさせてくれる店がある。イタリア語の魚屋(pescheria)を店名に掲げる「ぺスケリア カーラ三宿」だ。鮮度抜群の魚介の数々や客の好みや体調に合わせカスタマイズした料理で心地よく酔わせてくれる店なのである。

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三宿交差点にあるビルの4階にある「ぺスケリア カーラ三宿」。黄色い看板が目印だ。

 この店の最大の特徴は、なんといっても鮮度と質が抜群の魚介料理。それもそのはず、オーナーシェフである北川浩太郎氏の父親は魚河岸の仲買人。その父親の確かな目で厳選した旬の魚を使っているのだ。もちろん北川氏も幼い頃から美味しい魚をこれでもかというほど食べてきたため、舌は確か。長年の体験で培った味覚はこの店のゆるぎない基盤となっている。

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「魚食スペシャリスト」の資格も持つオーナーシェフの北川浩太郎氏。

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食べごろの旬の魚たちがいっぱい!「どんな風に調理されたい?」と会話することもよくあるとか?メニューにない料理でも、お好みのスタイルで調理してくれる(100g700円、消費税別。以下同)

 北川氏は、南イタリア料理の名店として知られる赤坂の「La Scogliera(ラ・スコリエーラ)」で5年間経験を積んだ後に渡伊、シチリアで修業。帰国後は料理教室やケータリングなどの経験も積み、2013年三宿に店を開いた(2014年、ビル取り壊しのため現在の場所へ移転)。

 「実は、お店を開いた頃は店を持つのはまだ先だと思っていた時期だったんですよ。ケータリングのお客様からいい物件があるとお話をいただいたので、これもご縁だと思って決意しました。もちろんいつかは店を持とうと思っていましたし、その目標に向かってさまざまな経験も積んでいました。おもしろいところでは、プロバイダの営業もやりましたよ(笑)。料理には関係ない業種ですけど、営業ならなんでもよかったんです。お店を持つなら営業ができることは不可欠ですからね」

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港町にあるトラットリアのような手作り感のある温かみのある店内。それもそのはず「三宿で店を続けてほしい」と熱望した移転前のお店の常連客が本業を活かして内装やデザインを手掛けてくれたのだという。カウンター10席、テーブル14席、奥に約6名まで可能な個室がある。

 提供しているのはシチリア料理だ。イタリアの南西沖に浮かぶシチリアは四方を魚影の濃い美しい海に囲まれ、3000m級の火山であるエトナ山を抱えた四季がある島である。太陽の恵みを存分に受けた食材の宝庫でもあり、レモン、オレンジ、オリーブ、アーモンド、ピスタチオなどの名産品も多い。数々の民族に征服された歴史ゆえの、複雑に融合した個性的な食文化を持っている。そんなシチリア料理は素材の旨みを最大限に引き出しながら、どこかシンプルで素朴な味わいが特徴だ。この店ではそんな本場の味を堪能できる。

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「シチリアの伝統!たっぷり魚介のクスクス 濃厚ブイヤベース添え」(1,800円)は修行したシチリア・トラーパニにあるレストランオーナーからの直伝レシピ。玉ねぎと香草で2時間も蒸したクスクスはそれだけでしっとりと美味。ブイヤベースは魚、トマト、香草などをたっぷり3時間煮込んだ後、漉さずにミキサーで骨まで粉砕してあるので骨の髄までまるごと味わえる。濃厚な味わいが人気の一品だ。

 旬のものを美味しく食べるのがシチリア流。そんな最高の贅沢を叶えるために不可欠なのは素材と技術だ。それを確かめるためにも「うちでは魚を3段階で味わってもらいたいんです」と北川氏。

 「最初はシンプルに生で。素材のよさがはっきりわかりますから。次に、定番の調理法で作った料理を味わってください。技量を確認していただけるはずです。最後は、その日の体調やお好みに合わせてカスタムメイドした一品を。即興の感動を体感していただきたいです」

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「オヤジが厳選したカルパッチョ」(1,600円)はほとんどの人が注文する大人気の一品。日替わりの旬の地魚4種の盛り合わせで、紅塩、梅塩、竹炭塩、竹塩、花塩、ハーブ塩、シチリア塩の中からお好みの塩を選べる。テーブルでオリジナルのレモンオイルをかけたら完成だ。

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「ブイヤベース」(使用する魚100g800円のグラム計算で提供)は魚介のエキスと天然のコラーゲンが溶け合った濃厚な味わい。

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新鮮なあさりがこれでもか!と入った「ヴォンゴレ」(1,400円)

 店は「人」が作るもの、と北川氏。お客様との会話を重ねながら、そのお客様がその日に食べたいと思っている料理を、その日の素材を使って、いかようにもアレンジして作る。それこそが「究極の料理であり、理想。グランドメニューも現在34品ありますが、本当は全部、そうやって提供したいですね」と語る。

 仕入れ状況で変わるその日のメニューは20品ほど。前菜も常時約10品が揃う。
「僕自身が酒呑みなので、つい酒のつまみになる前菜が多くなっちゃうんですよね(笑)」

 それを物語るようにドリンクの種類も豊富。ビール5種類、ウイスキー9種類のほかカクテルはバー並に用意されている。

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前菜は3品1,000円。お酒がついつい進むラインナップだ。

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ワインはなんと70~80種類!価格帯もボトル3,000円台~3万円までと幅広い。
「メニューに載っていないものもかなりあるので、お好みを伝えていただければセレクトします。次の料理に合うワインをおまかせで、なんていうオーダーも大歓迎です」
北川氏みずからがセレクト。これまでに国内・海外問わず多くのワイナリーに足を運び、味を確かめてきたからこそ揃ったラインナップだ。「実は、今年の目標はソムリエの資格を取ることなんですよ」

 全国各地の生産者をめぐり、食材を探す努力も欠かさない。「定休日には日帰りで、全国どこでも飛んじゃいますね。行ったことのない土地で未知の食材と出会いたいんです」。現在、店で提供している福岡県糸島市で作られる無農薬の野菜たちそうした旅で出会ったものだ。

 「食べた瞬間、その味の濃さにノックアウトされました。この野菜を使いたい!とお願いしたんですが、地方発送はしていないとのことで、最初は断られたんですよ。それから何度も通って、やっと特別に配送していただけるようになりました。この農家さんは旬のものしか作りません。これからはつくしやめずらしい山菜が登場します。滋味あふれる野菜本来の旨みをぜひ味わっていただきたいですね」。

 魚は父親から、野菜は糸島から。自分の眼と舌で確かめて納得したもの、トレーザビリティが取れている安心な食材しか出さないのもこの店のこだわりのひとつ。日によって仕入れが変わるためメニューも日々変わる。もちろん1年を通して同じメニューはない。

 「素材も技も、うちは隠すもの何もありません。魚も野菜も出自のはっきりした信頼のおけるものだし、添加物も一切使いません。調理過程も全部見ていただいてOKです(笑)。その姿勢を表したのが、このオープンキッチンなんですよ」。

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料理のエンターテイメントショーが見られるカウンターは特等席。

 「店に来るって、人の家に遊びにくるようなものだと思うんです。各家庭に特徴があるように店にもそれぞれルールがあって、そのルールを気に入った方がお客様になってくださる。そんなお客様は友達や家族のようなもの。安心で美味しいものを食べてほしいですよね。だから誠実であることにこだわっています。当たり前のことなんですけどね」。

 そんな北川氏の野望は「シーフード女子会」を流行らせること。ダイエットやアンチエイジングに地中海料理は効果的という説もある。企画次第ではヒットしそうな予感がする。

 「2月はアーモンドのフルコースをご提供します。アーモンドはシチリアの名産品で、シチリア島では毎年2月に、アーモンドの花祭りが大々的に開催されるんですよ。そのお祭りにちなんで、前菜からデザートまですべてにアーモンドが入っているコースになります。日本ではあまり味わえないメニューばかりですので、ぜひ味わっていただきたいです」。

 抗酸化作用抜群のビタミンEを多く含むアーモンドとヘルシーな魚料理は、美容と健康に敏感な女子のココロに響くのではないだろうか。

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「シーフード女子会」にぴったりの個室は、まるで部屋にいるようにくつろげる空間だ。

 店名の「Cara(カーラ)」とは、イタリア語で「親しい人」を意味する。人情に厚い南イタリアの雰囲気そのままの温かな空間で、親しい人と会話を楽しみながら心ゆくまで魚の旨みを味わいたい。美味しい魚が食べたくなったときは、たとえ遠くにいても足を運びたくなる店だ。

■シチリア料理&ワインバー「ペスケリア カーラ三宿」
住所:東京都世田谷区池尻3−30−10 三旺ビル4F
TEL:03-6453-4139
営業時間:平日 ランチ  11:45~15:00(LO.14:00)
           ディナー 18:00~26:00(LO.25:00)
       土曜・日曜・祝日はディナーのみ 18:00~26:00(LO.25:00)
定休日:水曜日


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