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お店を知る

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2014年12月12日(金)16:52

肉好きが夜な夜な集う、馬肉とジビエに特化した新たなバルスタイル。「五反田ジビエバルUmagoya」(東京・五反田/バル)

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取材・執筆 : 桐田政隆 2014年12月12日

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 10月2日、五反田駅からすぐのガード下に、馬に鹿、猪などのジビエ料理をメインにした「五反田ジビエバルUmagoya」がオープン。周辺地域では初のジビエ料理店となり、早速注目を集めているようだ。店長の三浦 司氏に話を聞くと、都内でオフィスワーカーが多く、駅から近い物件を探していたという。現在の店舗もJR、東急、地下鉄五反田駅から徒歩1分圏内の場所にあり、まさにうってつけの物件といえそうだ。

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JR山手線のガード下にある「五反田ジビエバルUmagoya」。お店の前の通りは常に人通りが絶えない。

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温かみのあるウッドを基調とした店内。

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鹿の角をモチーフにしたハンガーフック、藁を敷き詰めたトイレなど、さりげない内装のアレンジもおもしろい。

 そして三浦店長にジビエ料理をメインにした理由を尋ねると、「僕と料理長の高橋は共に以前から肉好きだったんですが、普通の肉に食べ飽きてきた感があった」という。ちなみに三浦店長と高橋料理長は共に福島県出身。二人は以前の職場の同僚で、高橋料理長はフレンチ、イタリアンなどのお店で腕をふるってきた。また三浦店長は馬肉料理で有名な熊本で馬レバーの刺身を食べ、衝撃を受けたという。「もう食感が圧倒的に違うんです。サクサクしてるんですよ。ただ流通量も少なく地場で消費されてしまうため、食べられるチャンスは希少ですが」。そしてこれがジビエメインのお店を始める決心にもなった。いざ出店を決めると、馬肉は高橋料理長がパイプを持っていた㈱会津畜産からの仕入れを取り付け、さらに三浦店長も熊本へ飛んで馬肉の調達先を確保。Umagoyaでは常時、会津と熊本産の最高級の馬肉を揃える体制を整えた。

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カウンター席目前の冷蔵ケースには、日替わりで提供する肉の食材がずらりと並ぶ。

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蝦夷鹿も2~3週間の熟成を経て提供する最高級品。

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右はプリップリの馬のハツ。左が自家製の猪ソーセージ。

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右は猪のカツレツ。またこの日は左の大ぶりなフォアグラも用意。

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日替わりで変わるフードメニュー。パテといったおつまみから、フレンチの手法によるメイン料理も揃える。

 もちろん馬肉以外にも、他ではなかなか食べられない食材を用意している。蝦夷鹿は熟成を経て旨味が増したお肉を提供。また島根から仕入れる猪に加え、秋冬ならではの鴨やうさぎといったジビエも日替わりで入荷し、カウンター席前の冷蔵ケースにはその日に提供する食材がずらりと並ぶ。また馬刺し盛りや蝦夷鹿のローストといった定番メニューに加え、本日のスペシャリテや馬ハツの香草焼き、猪のカツレツ、フォアグラのムニエルなど多彩な日替わり料理を提供してくれるのも嬉しい。

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「会津・熊本の馬刺盛」(1350円)。左から会津の上ランプ、熊本のたてがみ、上ロースの3種盛り。

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馬刺盛には、左・会津の辛子味噌入りの醤油、右・熊本のニンニクたまり醤油の2種を用意。

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「ジビエソーセージ」(900円)。この日は猪を使用。

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日替わりのソースで提供する「蝦夷鹿のロースト」(1600円)。この日はブルーベリーとカシスのソース。

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オセアニアを中心に取り揃えるワイン。Umagoyaオリジナルのシラーズやシャルドネも用意する。

 一番人気の料理は「会津・熊本の馬刺盛」。3種はいずれも品質に妥協しない最高級品で、タレには会津と熊本で親しまれている辛子味噌醤油とニンニクたまり醤油を用意。こちらも共に会津と熊本から直送のタレだ。三浦店長は「ちょっと高めに感じる人もいるかもしれませんが、それだけのものを出している」と話してくれたが、その言葉通りのおいしさで、リピーターのお客様はまず注文するというのも納得だった。

 そして日替わりで使用する食材が変わる自家製「ジビエソーセージ」は、この日は猪を使用。また表面はとても弾力があり、中身はひき肉ではなく手切りした肉を使っている。噛むと野趣のあるゴロっとした食感とジューシーな味わいが楽しめる、とても食べ応えのあるソーセージだ。

 またメインの定番として人気の「蝦夷鹿のロースト」では、熟成ロース肉を使い旨味もたっぷり。さらにブルーベリーとカシスによるソースで爽やかな甘みと香りが引き立ち、牛や豚にはないさっぱりとした味わいで、脂っこい肉が苦手な人にもうってつけの一品だ。

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料理長の高橋 司氏。

  「本来の野性味を活かしつつ、熟成やハーブ、スパイスなどで工夫して、ジビエ料理のおいしさを追求している」という高橋料理長。また同じ食材、料理でも、さまざまな組み合わせを模索してメニューの約半分は日替わりとなっており、来店するたびに新たな発見がある。「あとはやっぱり牛や豚と比べて高タンパク低カロリー。馬と鹿は脂質が10分の1以下ですから、女性や年配の方にも好評ですね」。また寒さが本格化してきたここ最近では、うさぎの煮込みやパイ包みといったメニューが加わってくる。そしてUmagoyaでは、こうした本格ジビエ料理がリーズナブルに食せる点も魅力。以前フレンチのシェフを務めていた高橋料理長は、「おそらくレストランではメインだけで3000~4000円くらいで提供していると思いますが、同じ素材と調理法で、ウチのような価格でも提供できなくはない」という。ただUmagoyaのように本格的なフレンチの手法で、リーズナブルにジビエ料理を食せるお店はほとんどない。そうしたスタイルの先駆けとしても、今後ますます注目を集めそうな存在になりそうだ。

■五反田ジビエバル UmaGoya
住所 東京都品川区東五反田2-1-1

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