次に流行るお店
ワインなどを量り売りするために使われる容器、「Carafe(カラフェ)」。
9月26日、「世界のワイン100種類以上をカラフェで飲める」というコンセプトのもと、茅場町のオフィス街の一角に誕生したのが「バル ア ヴァン カラフェ」。フランス語でワイン等を量り売りするための容器を指す「カラフェ」。まだ日本ではあまり馴染みのない言葉だが、世界中のカジュアルな店では、ワインの量り売りは当たり前。少人数で訪れた時、ワインの飲み比べを楽しみたい客に親しまれているオーダー方法である。
デザインが可愛らしいホウロウのカラフェ。
100種類以上のワインが揃うカウンターは圧巻。
元々、和風居酒屋だった店は、内装の力だけで洋風バルに変貌。
経営母体は、株式会社リアライズ(代表取締役、齋藤博一氏)。本来、「ちゃだま」という南薩摩料理と焼酎の居酒屋だった店を、思い切ってワインバーへと業態変更をした。今までの居抜き物件をそのままに、手を加えたのはシャンデリアなどの照明と壁に飾った看板等の内装インテリアのみ。費用も100万もかからず、たった1日でリニューアルを実現した。
赤いスツールが、店の雰囲気を作り上げている。
以前は何もなかったが、今は壁にポスターがディスプレイされている。
ワインラベルをコラージュしたり、欧文での落書きでお洒落に。
業態変更のキッカケは、バル人気に注目したことと、女性が立ち寄る店が圧倒的に少ないという立地的な要因が大きかったと、株式会社リアライズ取締役本部長野口修氏は語る。「茅場町はご存知の通り、オフィス街です。仕事帰りに気軽に立ち寄れる店が求められている。ただ実際は、男性サラリーマンをターゲットとした立ち飲み居酒屋ばかりが多く、女性は銀座など違うエリアへと流れていたのです。そこで思い切って、女性をターゲットとしたバルへと業態変更を決めました」。
各ボトルには、カラフェでの価格が記されている。
ヘルシーに焼き上げる黒豚は女性に大人気。
元々は鹿児島県産の鎌田養豚場から仕入れた六白黒豚がウリだった店だ。その強みは生かし、黒豚料理をすべてワインに合う洋風にアレンジ。ヘルシーで美味しい黒豚は女性ウケもよく、開店からたった2カ月ながら、店内は連日ほぼ満席状態の盛況ぶりだ。順調に客足を伸ばしている。イチ押しは富士山溶岩を使用し、余分な脂身を削ぎ落とし焼く、「六白黒豚のバラ肉の溶岩石焼き(980円)」。デンマーク産のマイルドなマスタードが黒豚の甘味を引き出す絶妙の味わいだ。その他にも、30品目の野菜をふんだんに使った「バーニャカウダー(2人前/1,500円)」や「黒豚と野菜のチーズフォンデュ(1,200円)」は女性からのオーダー率が圧倒的に高い。
見た目の印象とは異なり、マスタードの辛さはさほど感じず、上手に肉の甘味を引き出している。美味。
マスタードシードやビールを使用したデンマーク産マスタード。こだわりの一品。
「バーニャカウダー」をオーダーしない女性はほぼいないという。
野菜も肉もヘルシーに頂けるチーズフォンデュ。
女性をターゲットにしたことで、予想外にも客単価が上がったと野口氏は話す。「店内の客席数は30席弱と以前と変わらないため、客入りもさほど上下はしていません。以前は焼酎が1杯600~700円。現在のワインも1杯がおよそ600~700円と単価も変わらないのですが、ワイン好きの女性は食べるし、飲む人が多い!以前より500~600円ほど客単価は上がりました」。
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グラスは640円~700円で提供。種類はボトルの空き具合によって変わる。
ワインのセレクトは信頼するソムリエに託し、メニューにはカラフェとボトルでの価格しか掲載されておらず、グラスの表記はない。実際、カラフェがオーダーの主流の店だが、実際はボトルで頼む客が少なくないという。
すべてカラフェとボトルの価格のみ記され、グラスでの表記はない。
岩下洋平店長(左)とスタッフの方々。
「ボトルより2/3程度安く、2人で4~5杯のためグラスより安い。カラフェの費用対効果は高いとお客様にも感じて頂けているようです。ただ、実際フタをあけてみると、カラフェとボトルのオーダー率は半々。意外にもボトルでのオーダーが多いのには驚きました」と野口氏。グラスで飲みたいワインを飲めないことは多い、だがカラフェならどのボトルも空けてもらえる。これは、ワイン好きにはたまらない。また店側にとっても、カラフェで残ったボトルはグラスとして提供でき、無駄がない。客側にも店側にもメリットの多いのは明らかだ。
産地が書かれたカード。今後はワイン情報をi-Padで検索できるようにする計画も。
日替わりランチが人気のため、「お弁当」でのお届けサービスもスタート。
赤×茶でまとめた内装の一角には、黒豚のキュートな人形の姿も。
開店前の外観。ポップな外観は女性の入りやすさを誘導する。
外でも気軽に楽しむことができるのが、バルの特徴のひとつ。
茅場町は言わずと知れた金融街。オフィスが多く、仕事帰りに訪れる常連も既についている。女性に連れられてやってくる男性客も多い。今ではワイン好きが自然と集まり、店内に所狭しと並ぶワインのラベルを眺めながら食事を楽しみ、さらに会話も弾んでいる様子。カラフェというオーダー方法が日本に根づくのもそう遠くはないのかもしれない。
【バル ア ヴァン カラフェ】
東京都中央区新川1-3-7ストークマンション1階
電話:03-3537-1200
営業時間:11:30~14:00/17:00~23:00(土曜夜は予約のみ)
定休日:日曜、祝日
単価:3,000~4,000円
経営母体:株式会社リアライズ
夕刊フジ
2011年12月13日
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読者からのコメント
カラフェで頼むより、ボトルの方が割高なんですね。。。
ボトルで頼んだから、後でそれを知った時、損した気分でした。
投稿者 : フードコーディネーター : at 2012年5月 7日 21:31
1
0
最近、この手のバールが多い中、カラフェでのワインの販売とは、それも100種類以上も全てカラフェ売りとは良いコンセプトだと思います。
とても参考になりました。
追伸、1日でリニューアルとは思えないほど、写真では見えますが、すごいな!!
投稿者 : フードアナリスト : at 2011年12月13日 21:11
23
0