健康ブームが叫ばれて久しい。最近では居酒屋の和食メニューがヘルシーだとして特に注目されているが、なかでもよく取り上げられるつまみが酢の物。そんな背景もあって、飲み物でも「酢」を使った「ビネガードリンク」が増えている。そして導入店舗に話を聞くと、ミツカンの「ビネグイット」を使っているという声が多かった。今回はその理由やメリットを、都内のカフェ、居酒屋、バルに取材し明らかにしていく。

　「ビネグイット」の良いところを聞くと、手軽においしいビネガードリンクを作れること、また彩りが鮮やかでウケがいい点が大きいとのこと。そんな話を聞かせてくれたのが、虎ノ門にある「LF CAFE」。ただ、それ以外にもメリットはあるという。

同店は食事やアルコールも充実しており、オフィスワーカーを中心に昼夜にぎわっている。これからの季節はテラス席が人気だ。

提供しているビネガ―ドリンクは、すべてノンアルコールで4タイプ。ピンクグレープフルーツ酢の「酢モーニ」、キウイ酢の「グリモーニ」、リンゴ酢の「アップルティーサワー」は税抜き430円、ぶどう酢の「ベリーベリーミルク」は480円で提供している。

スタッフの船山伶菜さん。「お酒が苦手なお客様から、ノンアルコールドリンクの選択肢が増えてよかったと声をいただけてうれしかったです。レシピ開発は私たちスタッフでいろいろ考えながら決めました。個人的なおススメは『ベリーベリーミルク』ですね」

　同店では、オーナーの高田京子代表からも話を聞けた。比較的「酢モーニ」と「アップルティーサワー」のオーダー率が高いが、味の想像がしやすいからでは？とのこと。とはいえどれも飲みやすい味わいで、また甘すぎないので料理との相性もよく、おかわりをされることも少なくないとか。カフェという業態からみても、ヘルシーで色鮮やかなビネガードリンクは好相性と言えそうだ。

住所：東京都港区虎ノ門2-3-17 虎ノ門2丁目タワー 1F

TEL：03-3501-7818

　次にうかがったのは、北千住に2017年6月オープンした「素揚げ酒場パリパリ」。大山鶏の半身揚げを看板メニューに掲げており、ドリンクは甲類焼酎のボトルを冷やした瓶ジュースで割る「ドブ漬け」が名物だ。同店でのビネガードリンクは原液を焼酎と合わせ、ソーダまたはラムネで割るというスタイル。

店があるのは、北千住駅西口から徒歩3分ほどの場所。2階もあり、宴会需要としても重宝されている。

ラインナップしているベースはピンクグレープフルーツ、キウイ、ぶどう、リンゴの4タイプ。一律税抜き500円で提供している。

 

藤田 暢（とおる）店長。「うちにはもともとラムネがあり、試しに割ってみたら相性がよかったので、ソーダとラムネで選べるようにさせていただきました。主にご注文いただくのは20～30代が中心で、男女比は3：7ですね。男性でも、好きな方には好評です。味わいがさっぱりしているので、名物の半見揚げにマッチする点もいいですね。お客様にもお薦めしやすいですし」

　同店では、特にぶどうとキウイが人気とか。以前は健康面をうたったドリンクがなかったので、新提案できるメニューが増えたこともよかったという。また、提供スピードを求められる業態だが、ビネガードリンクは手軽に作れる扱いやすさがうれしいとも教えてくれた。

住所：東京都足立区千住2-39-18

TEL：03-5284-6828

　最後のご紹介するのは、東急田園都市線の池尻大橋駅から徒歩5分、閑静な住宅街のなかにたたずむビルの地下1階にある「音肉バルAGEHAS（アゲハス）」。定期的に開催するバンド演奏を聴くために、遠方から音楽好きが集まるライブハウスバルである。オーナーや店長をはじめ、スタッフ全員がミュージシャン。ハッピーになれる曲や心にしみる名曲をさまざまなジャンルからセレクトし、ピアノやヴァイオリン、フルート、パーカッションなどを使って本格的な音を奏でている。

　料理にも妥協はない。公邸料理人を務めていたシェフが監修する、自慢の肉料理の数々が並ぶ。なかでもステーキは、徹底した温度管理によって外側は香ばしく内側は柔らかくジューシーに仕上げられた逸品。

同店は、4種類のビネガードリンクを用意。MARIオーナーは、「女性にとって馴染みがあるお酢と聞いて好感が持てました。健康的なイメージがあるのでお客様にも提案しやすく、いろんな味を試して飲んで頼んでいただいております」。料理との相性については、「特に炭酸割りは、爽快感があって肉料理と相性が良く、食中酒としても楽しんでいただいております」。

東京都世田谷区池尻3-17-12 河豚鮮会館ビルB1F

　カフェでは夏にぴったりな健康ドリンクとして、一方料飲店であれば揚げ物や肉料理に合う飲み物として、ビネガードリンクはペアリングという観点からみても好評価を得られるだろう。また、ビールやチューハイ、ハイボールに次ぐ爽快アルコールとしても需要はあるはず。幅広い業態で使えるところもビネガードリンクのメリットなのだ。ぜひ一度、試してみるといいだろう。

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