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2018年2月07日(水)12:01

三光マーケティングフーズの変化、「アカマル屋」業態の可能性とは。

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取材・執筆 : 小山裕史 2018年2月7日

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 「バル」から「酒場」へ。2015年から市場を賑わせている大衆酒場業態。2018年も酒場ブームにより拍車がかかると思われる。均一居酒屋「金の蔵」で一世を風靡した株式会社三光マーケティングフーズ(東京都中央区:代表取締役 平林隆広)が新しく開発した「アカマル屋」は、昨今の酒場ブームの追い風の影響もあり、各店舗とも絶好調である。

 現在、アカマル屋は西新宿、北千住、川崎、新大阪など9店舗を路面に展開。今回、「アカマル屋」が好調の秘訣、昨今の酒場ブームについて、営業本部マネージャーの高木達徳氏にお話を伺った。

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株式会社三光マーケティングフーズ 営業本部 マネージャー 高木達徳氏

「アカマル屋を業態開発する上で参考にしたのは、老舗酒場ではなく、紅とん、かぶら屋をベンチマークしました。両店舗とも30~40代のサラリーマンがメインターゲットであり、50代~シニア層も集客できている点が一番のポイントでした。出店条件は路面に拘り、40坪80席がベストなモデル設計です。路面は家賃が高いですが、大衆酒場としての入店しやすさ、敷居の低さをアピールできることで、今後の出店も路面に拘ります。」(高木氏)

 アカマル屋の客単価は現在2,150円。FL数値は61%(F29%:L32%)である。当初のターゲットは男性サラリーマンを中心に狙っていたが、女性客やカップルでの来店も予想以上に多く、想定外の客層からの売上もプラスになっている。

「各店舗とも『アカマル屋』ブランドが認知されてきたこともあり、常連客の比率が高くなってきています。なかでも、一人客での常連比率が最も高く、週に2~3回利用する一人客も珍しくありません。また、大衆酒場業態であり、宴会需要は全くなく、年間を通して売上の変動差がないことで売上見込みが立て易いです。」(高木氏)

■アカマル屋の成功のポイントについて

「まずは、全店舗とも路面ガラス張りなので、店内の酒場の活気が通行人からも見えるのが一番の集客効果になっています。昭和の風情を残しながらも、現代版のエッセンスも取入れることで、女性客など幅広いお客様から支持を受けている理由だと思います。席料やお通し代も一切ございません。」

「また、アカマル屋は全店、店内のお客様から焼き場が見えるよう、お客様の目線上の高さなど、焼き場は設計段階から拘っています。大衆酒場と言っても、料理に手間をかけています。グランドメニューは約70品あり、名物はもつ煮込み、出汁おでん、備長炭で焼く炭火串焼きです。」

「また、グランドメニューとは別に季節のおすすめメニューを提供しております。常連客が多いことで、いつもより煮込みの味が薄い、焼きが不十分だけど、焼鳥を焼く人変わった?など、お叱りを頂くことも頻繁にあります。料理に対しての評価は大衆酒場だからと言ってもお客様はシビアです。常連客が多いことで味の変化が一番の客離れだと思っております。」(高木氏)

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もつ煮込み(480円)

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出汁おでん(玉子100円・大根120円)

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炭火串焼き(手前から豚ハラミ140円・うずら100円・鶏皮140円)

「新宿西口店はオープンから丸3年を迎えましたが、月商は1,300万円(90席)と好調です。北千住には2店舗展開しており、北千住西口駅前店の月商は1,150万円(110席)、川崎店の月商は920万円(84席)ですが、大泉学園店、高田馬場店の2店舗は正直苦戦しています。但し、全店で見ると昨年対比では100%を超えることができました。」(高木氏)

■今後の出店について

「今年は3~5店舗の出店を計画しております。新橋、大塚での出店案もありますが、郊外エリアにも攻めていきます。郊外では、アカマル屋の屋号を使用しながら、分煙にしたり、釜飯や定食メニューを提供するなど出店エリアごとのメニューも検討しております。今後、夜~深夜帯の需要が伸びるとは思いません。都心のターミナルでも郊外でも昼飲み需要の可能性はまだまだ見込めます。」

「郊外エリアではファミレスで昼からビールを飲むシニア層がターゲットになります。リタイヤされたシニア層の憩いの場所として、アカマル屋を利用してもらいたい。郊外店では月商400万円、10~12%の利益店が理想です。」(高木氏)

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店内(新宿西口店)

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グランドメニュー

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ドリンクメニュー

 アカマル屋の常連客は味には非常に敏感であり、スタッフさんは常に常連客との会話で料理の味の変化やアカマル屋以外で利用している店舗など情報収集をしており、常連客の声には敏感に対応している。お客様の滞在時間の60分間で如何にお客様とのコミニュケーションで本音を聞きだすことをスタッフに徹底させている。

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外国人客も多い(新宿西口店)

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「大衆酒場は活気が一番」高木氏(新宿西口店にて)

 メディアでも老舗酒場の露出が増え、新旧問わず、酒場には若者や女性客の利用も増えている。従来の老舗酒場、ノスタルジックな雰囲気を現代版にアレンジした酒場など、2018年も酒場業態の出店は加速すると思われる。「ちょい飲み」、「一人飲み」が外食シーンで定着されたなか、酒場業態はこのニーズに最も適している業態である。いち早く、大衆酒場業態を展開したアカマル屋。「バル」から「酒場」へ、アカマル屋が次世代の大衆酒場ブームを牽引してほしい。

■アカマル屋
http://www.sankofoods.com/shop/akamaruya/

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