3連休の福岡は中国人、韓国人に加え、日本人観光客でごった返していました。19時から営業を始める中洲の屋台は、開店を待って人垣ができています。川沿いのレストランでは、観光客が次々入ってきます。そこで初めて今年のボジョレーヌーボーを飲みましたが、噂通り美味いですね。東京では今年、ヌーボーは飲食店でほとんど見ません。昨年売れなかったからのようです。今年のは扱った方が良かったのでは。ランダムトークです。

　日本酒が、ワインに逆襲する日。

　日本酒に関するニューオープンなどの情報への読者の皆さんの感度の高さに驚きます。直近では、11月18日にオープンした「日本酒原価酒蔵　上野御徒町店」の記事はランキングでたちまちトップに躍り出ました。

　

　先日、八海山の東京オフィスで南雲二郎社長に飲み比べをさせていただきました。築地市場を眼下に望むセミナールームの一角にテストキッチンとリーチインクーラーが備えつけられ、720ml瓶で各種揃えられています。やはり、今の時代は一升瓶というより、取り扱いが容易な720ml瓶ですね。

　正直、私が最も好きだったのは本醸造でした。すっきり系の吟醸や純米酒に比べて、フルーティーで味わいがあります。本醸造に比べやや味わいが劣りますが、普通酒も十分美味しいです。高級志向に迎合する必要はないと思いました。

八海山　普通酒は小売で1000円（720ml）程度。

　神戸で日本料理店やバーを展開する、道中章希子さんとサーバーグランプリ関西地区大会の審査員を務めさせていただきました。彼女の店では、冷やの日本酒は足付きのリキュールグラスで提供しているそうです。ワイングラスだと量が多くて女性客は敬遠します。リキュールグラスだとお猪口一杯と同じ感覚です。しかも、足を持ってオシャレに乾杯できます。

　同じく審査員だった伊沢由美さんは、女性向けのマーケティング会社を経営しています。神戸で主婦の方々を集めて日本酒の会を定期的に開催しているそうです。スパークリング日本酒が女性には人気だそうです。

　今、日本酒はテイクオフに向けて、エンジンがブンブン回っている状態のような気がしてなりません。日本酒マニアだけではテイクオフ出来ません。広く一般人を巻き込む事が必要です。その為に飲食店の場合は、本格感があり720mlボトルで3000円を切る、ワイン並みの商品が必要です。お客様がワインから偶には浮気してみようか、と思わせる商品です。

　日本酒の牙城だった日本料理を次々に呑み込んでいったワイン。日本酒が、ワインに逆襲する日はいつでしょう。