ランダムトーク
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取材・執筆 : 安田正明 2015年11月15日執筆
立ち食い焼肉「次郎丸」の勢いが止まりません。2014年7月に新宿歌舞伎町に4坪で1号店をオープンさせました。メディア露出もあり、未だに月商記録を更新し続け、直近は1600万円を超えるそうです。そして、FC展開をスタートさせ、大井町、大森、横浜桜木町、秋葉原と立て続けに出店しています。焼肉業態は総じて好調です。「次郎丸」だけでな新ブランドが誕生しています。「くう」は八重洲、新橋、日本橋、渋谷と展開して、近々に五反田にも出店します。ランダムトークです。
居酒屋甲子園でイタリアンが優勝、その意味。
第11回居酒屋甲子園で優勝したのはイタリアン。新潟市の「燕三条イタリアンbit」。初の全国大会出場で優勝旗を手にしました。参加1482店舗の頂点に立ちました。何よりも驚いたのは、居酒屋と銘打った大会にイタリアンが出場し、しかも並み居る強豪居酒屋を相手に優勝したことです。
「IZAKAYA」というローマ字表記が似合う今年の居酒屋甲子園。
立地はホテルオークラ新潟の裏手。店名にある燕三条は、新潟市の南に位置するオーナーの出身地。洋食器や工芸品など金属製品の製造で有名なエリアです。アウトドア製品で人気のスノーピークもこの地にあります。この燕三条を世界に発信していくことが「燕三条イタリアンbit」のコンセプトです。
昨年優勝した「陽はまたのぼる府内店」も地方活性化がテーマでした。過疎化が進む大分県竹田市を元気にしたいというプレゼンでした。今回は同グループの竹田本店が全国大会に進出しましたが、残念ながら「燕三条イタリアンbit」に敗れてしまいました。
居酒屋の売上は、日本フードサービス協会のデータで見ると、2008年から売上高は前年を割り続けています。但し、協会に加盟するチェーン企業の実績を集計したものなので、小企業や個人店は含まれていません。総じて、酒をメインとする業態が避けられ、料理店が求められています。
「燕三条イタリアンbit」のプレゼンでは地域活性化だけでなく、料理人として美味しいものを作りたいというクラフトマンシップも会場の心を捉えたようです。
居酒屋とは、元来、酒類をメインに簡単な料理を提供する飲食業態です。今は、「飲みに行こう」というより「食べに行こう」という動機に変わり、居酒屋が選ばれなくなっています。それと共に、洋食を出したり、料理人を起用したり、水槽に鮮魚を泳がしたりと料理にウェイトを置く居酒屋が増えてきました。
外食業界でのカテゴリー分けでは酒類のウェイトの高いのが居酒屋ですが、お客様向けには居酒屋という名称を使わない、使いたくない店舗が増えています。生き残りをかけて、居酒屋は進化しています。「燕三条イタリアンbit」の優勝は、居酒屋という言葉にこだわる業界人も、居酒屋という言葉にこだわらない、新しい時代の居酒屋を認めた証なのではないでしょうか。頑張れ、居酒屋!
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