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ランダムトーク

フードリンクレポート

2014年10月19日(日)20:23 ランダムトーク

上海からマグロ「天家」島原社長。

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取材・執筆 : 安田正明 2014年10月19日執筆

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 千葉・アクアラインマラソンを走りました。晴天のアクアラインを走るのはとても気持ち良かったです。しかし、木更津のアウトレットはお客様が少なかったようです。アクアラインの通行止めが響きました。ランダムトークです。

 上海からマグロ「天家」島原社長。

 中国・上海からのお客様と2日間過ごしました。マグロが名物の日本料理店「天家」を直営13店舗を上海の商業施設で、その他に2店舗をFCで展開している島原慶将さんです。日本人経営では最も成功しています。彼の口癖は、海外でやるからには日本でやる以上に儲けろ、です。上海で小銭を稼いでいる日本人の経営者もいますが、そんな儲けで上海でやる必要があるのか?と言います。

 彼のマグロは日本から運んでおり、仕入れのために定期的に築地に飛んで来ます。超低温冷凍されたマグロを大量に仕入れ、中国の水産会社の超低温倉庫に保管し、少量ずつ各店舗に配送して使っています。島原さんのお父さんは高知でマグロの漁師だったそうです。

 中国の大手小売の上海新世界グループが日本のJフロントリテイリングと提携して、上海の中心部に世界最大級の商業施設「上海新世界大丸百貨」を来年1月1日にオープンさせます。商業施設から引く手あまたの「天家」はここにも入居します。隣は新世界グループと際コーポレーションの合弁会社が運営する新しいラーメンブランド。「味千」のように中国で大規模な多店舗展開を狙うブランドだそうです。

 島原さんは靴小売りのABCマートから独立し、上海に渡ってマグロの卸業を営んだ後に「天家」を始めました。中国人がまだマグロをあまり知らなかった時代です。マグロの普及と共に店舗数も拡大しました。

 今の上海で彼に心配事があります。上海の景気は相変わらず良いのですが、高級レストランは高級官僚への接待禁止で客足が遠のいています。上海の新聞では官僚の贈賄裁判の記事が載っています。自分の子供を高給で贈賄側企業に雇わせたり、高価な車を買わせたりした悪行が事細かに暴露されています。

 また、所得が増え市民の舌が肥えてきました。価値を感じないと高い金を払わなくなっているそうです。「天家」は客単価200元以上です。しかし、今、上海人が求められているのは100元程度の業態だそうです。そんな業態を探すのも今回の来日の目的です。

 今回、島原さんに会ってもらおうと外食企業にアプローチしました。今の日本の外食企業は中国嫌いが多いのに驚きました。「中国と韓国にだけは例えFCでも出店したくない」とストレートに本音を言ってくれた経営者もいました。

 今の銀座は中国人観光客なくしては成り立たなくなっています。中国人には政治は別物。魅力のある物には素直に動きます。日本を見ると、Jフロントリテイリングのように素直にビジネスチャンスを掴もうとする企業は少ない。外食で上海で活躍するのはサイゼリア、サンマルク、モンテローザくらいでしょうか。日本外食も国内だけではなく、政治のわだかまりを越えて大きなマーケットを狙って挑戦して欲しいですね。

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