フードリンクレポート
外国人は居酒屋に行きたい。
英語を学んでウェルカム!
English OK株式会社

「ニルバーナ」(東京ミッドタウン)で取材に応じてくれた、森デイブ氏(English OK代表取締役)。
・●半日の実習で、自信を持って話せるようになる
English OK代表取締役 森デイブ氏は、日本在住の日系3世カナダ人。「友人が日本で家を探した時に、英語を話せる不動産屋に出会うまで何十件も訪ねなければならなかった。その時に、英語を話せる店であることを店頭で表示すれば便利なのでは」と思ったそうだ。外国人にも優しい日本にしていくことを支援するため、森氏は2004年、English
OKを設立。そして、レストランサービス専門の英語教育を行っている。
同社では、半日と1日のワークショップと、新入社員向けなどカスタマイズ・トレーニングを行っている。ポイントは、自社の店舗や本社に講師が赴くこと。実際のエントランスやテーブルを使い、お客の入店から退店までを順を追って、ロールプレイングにて英会話が教えられる。個人でも自宅で学べるようEラーニングの準備も進めている。

店舗でのトレーニング風景。
たとえば、入店時。
・こんばんは、City View Restaurantへようこそ。
Good evening. Welcome to City View Restaurant
・何名様ですか?
For how many people?
・4人です。/私だけです。
4 people / Just me.
・ご案内致します。こちらでございます。
Please follow me. This way, please.
・お客様のお席でございます。
This is your table.
・どうぞお掛け下さい。
Please have a seat.
今最も多いオーダーは半日レッスン。短時間で集中できるトレーニング内容。接客の流れに合わせて、入店から退店までの英会話を教えてくれる。学んだスタッフは外国人に対しても自信をもって接客できるようになるという。「日本人は英語力がないのではなく、自信がないだけ」と森氏。
実際にレッスンを受けた東京ミッドタウンのインド料理店「ニルバーナ」では、「いただいたマニュアルを電話の横に置いたら、外国人のお客様の電話に自信を持って応えられるようになりました。その通りに読めば通じました」と言う。実践で使える英会話集をポケットブックにして出版する予定もある。
そして、English OKのレッスンを受けた店には、「English OK」のステッカーが貼られる。店頭で英語が通じる店だと分かる仕組みだ。

「English OK」のステッカー(縦・横各9cm)
・日本初の英語店舗検索サイトをオープン
森氏は、英語トレーニングだけでなく、外国人向けに、英語が話せたり英語のメニューのある店舗の検索サイトを2005年に始めた。信頼できる日本の情報が少ないことから、外国人コミュニティーで人気になっている。
昨年、このサイトをリニューアル。「Japan’s Premier Shop Directory」http://www.eok.jp/として、外国人を誘致したい店舗のプロモーションを行っている。大きな特徴は、自分が気になる項目によって店舗を検索できる点。例えば、禁煙、ベジタリアン、バリアフリー、家族連れに最適など。
リニューアルを機に、掲載店舗数を現在の200店から、2010年6月までに4000店に拡大するのが目標。全体の8割が外食で、残りは美容院や不動産屋など。掲載料は10万円。しかも、無期限。1度の掲載料でずっと掲載し続ける。HPの英語が書けなければ、同社が有償で代行してくれる。
・外国人は日本の居酒屋を知りたい。焼酎も好き!
外国人は日本を知りたい。その中でも日本の典型的な業態、居酒屋への興味は強い。しかし、英語を拒絶しているような外観の店が大半。世界中で寿司ブームが起き、日本料理への興味が広がっている。もともと、ウォッカやラム、テキーラなど蒸留酒を飲むことに慣れた外国人は焼酎も好きだ。
六本木・芋洗坂の「ジョウモン」では、串焼を楽しむ外国人客で賑わっている。焼いているシーンもパフォーマンスとして人気だ。特に欧米人が多く、グランド・ハイアットやザ・リッツ・カールトンから直接、予約の電話が入ることもある。
「彼らは食事の楽しみ方を知っているというか、『ワンダフル』を連発して店員を乗せてくれますし、知らない人と隣り合わせになっても、片言の会話ですぐに仲良くなってしまいます」と、「ジョウモン」を経営する岩澤博ベイシックス社長は以前の取材で語ってくれた。
*「リッチな外国人観光客が集まる飲食店はここが違う!」(2008年10月31日)<有料会員様専用>http://www.foodrink.co.jp/member/200810/081031.php
しかも、外国人コミュニティーの中では、ミクシーの外国人版のような「facebook」などを通じて口コミで広がっていく。
外国人客を迎えるコツは、フレンドリー。英語ができなくても、笑顔やジェスチャーで歓迎していることを示してあげればいい。あとは、少しでも英語がメニューにあること。焼酎なども、産地や原材料を英語表記してあげると売れる。さらに、そのボトルと一緒に写真を撮ってあげると、もっと喜んでくれる。English OKではメニューの翻訳も行う。
外国人に知ってもらう手として、English OKと店舗が共催でチャリティー食事会を行っている。会費の一部を寄付するが、その寄付先の方も参加しどんな活動を行っているのか説明する。チャリティーとグルメの両方を楽しめる仕掛けだ。
日本料理が海外に進出するとともに、もっと深く日本を知りたいと思う外国人が増えている。居酒屋も外国人に門戸を広げて、国際交流を楽しみながら客数を増やしてみてはどうだろう。
プレミアショップディレクトリー http://www.eok.jp/
【取材・執筆】 安田 正明(やすだ まさあき) 2009年1月28日取材

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