メイドカフェ
新宿ゴールデン街にもメイドバー「雪月華」開店
雪月華

「雪月華」は新宿歌舞伎町の
新宿ゴールデン街に開店


雪月華

藤枝鈴さん(左)と、るかさん(右)


雪月華

人気メニューは「抹茶ビア」と
和風リキュール。


 東京でも今年に入ってからは、秋葉原以外のメイド・コスプレ系飲食店のオープンが相次いでいるが、「雪月華」は7月2日、新宿歌舞伎町の新宿ゴールデン街に、開店したばかりのメイドバーだ。
 カウンターを中心とした10席ほどの2階にある小さな店だが、執事(ということになっている)の秋葉氏によれば、「東京全域のメイド飲食店すべてを、一つの大きな屋敷にイメージするなら、当家(「雪月華」を指す)はやはり使用人の住み込む屋根裏部屋なのかと思います」とのことだ。
 新宿ゴールデン街というと、最近は世代交代が進み、新しい店がどんどんとできて活性化している。が、アキバ系の人にとっては遠い場所ではないだろうか。

 しかし秋葉氏は「日本一有名な飲食店街、新宿ゴールデン街でお店を持ちたかったのです。入りにくさはデメリットばかりでなく、居心地の良さと誠実な商売さえしっかり心掛けられれば、隠れ家的なイメージで成立すると確信しています」とやる気を見せている。
 新宿という立地から、交通の便の良さ、何かのついでに来れる利便性がある。そして「メイドカフェとやらに行ってみたいけれど、秋葉原は遠い…」という人も意外と多いのも事実だからだ。

 秋葉氏は、様々な飲食店の勤務経験があり、ゲームセンターの店長をしていたこともある。ゲームやコミック・アニメが好きで、同人誌即売会イベントのスタッフリーダーをしていたこともある。「自分がお客様だったら…」という視点で、いつか楽しいと思える店をつくってみたいと考えてきたが、アニメ好きであるという気持ちの両方を取ると、「メイドバーという解が導き出されたと言えるかも知れない」と語る。

 なお、「雪月華」の由来は、明治から昭和初期の時代設定としていることと、全国のメイド系飲食店名を調べてみると、英語名が多かったことから、逆に日本語の雅なネーミングとした。四季における美しい風物を意味する「雪月花」から、一字を変えている。ちなみに「雪見酒」、「月見酒」、「花見酒」と、「雪月花」のそれぞれの漢字は、お酒とも切っても切れない。バー営業なので、そのあたりも意識したそうで、なかなか粋である。
 顧客層はメイド喫茶に比べるとやや高めだが、ゴールデン街で飲む人、メイド好きの人を集めて、順調にスタートしている。
 人気メニューは、「抹茶ビア」と和物のリキュール。なお、チャージとして、1000円を取っている。

>>「雪月華」

 

貴族趣味のゴシック空間でメイドが運ぶ魔法料理
オペラハウスの魔法使い

丁寧に作り込まれたインテリアで
非日常を極限まで演出する
「オペラハウスの魔法使い」


オペラハウスの魔法使い

料理はヨーロッパ貴族の好むフレンチを
カジュアルに演出する。


竹取百物語

「竹取百物語」では巫女さんが
エントランスで出迎える。


 さて、いわゆるメイド・コスプレ系飲食店ではないが、本格ダイニングでありながらも、萌えるユニフォームで、オタクファンの心をしっかりつかんでいるのが、ダイヤモンドダイニングの各店舗である。
 たとえば、ドラキュラ伯爵の館をイメージした銀座の「ヴァンパイヤカフェ」は、平日はサラリーマンやOLで賑わうが、土日、祝日はオタク系のオフ会などが開かれる。同じように営業しながらも、平日と休日で顧客層が変わる一種の二毛作店である。

 同社は現在、メイド・コスプレ系飲食店の集積が始まり、秋葉原に次ぐメッカとなりつつある池袋に、ナイスタイミングで7月7日、4店を集積した「お伽噺」をオープンした。「お伽噺」は、ヨーロッパのオペラハウスをイメージした「オペラハウスの魔法使い」(98席)、炭火串焼・豆富料理の「竹取百物語」(180席)、産地銘柄豚・70種の梅酒・100種以上の本格焼酎を売りにした豚の提灯が釣り下がる「三年ぶた蔵」(85席)、“竜宮城”をイメージした「BlueLounge竜宮」(20席)という、ラインナップだ。
「竹取百物語」は銀座、「三年ぶた蔵」は渋谷に次ぐ、いずれも2店舗目の展開である。

 お楽しみのコスチュームは、洋の業態がメイド、和の業態が巫女。内装が本格的なだけにリアリティも増し、イメージも膨らむ感がある。
 たとえば「オペラハウスの魔法使い」では、舞台席をイメージした「オン・ステージ」では豪華シャンデリアが美しい。観劇席は「グリーンルーム」、「ロイヤルボックス」、「バルコニー」を備え、舞台裏のような「カーテンコール」もある。また、トイレは「メイクルーム」といった具合。
 空間づくりは、映画「オペラ座の怪人」をイメージしているらしい。
 料理はヨーロッパ貴族の好むフレンチを、カジュアルに演出。有機野菜やハーブの効能を生かした「いたずら魔法料理」、「美人魔法料理」など、“魔法仕掛け”の料理が提供されるという。客単価は4000円を想定している。

 基本的にはOL、カップル狙いの店ではあるが、この貴族趣味の空間で、メイドがサービスをするのだから、オタクにとっても、ご主人様の気分に浸れるに相違ない。「電車男」でも、この店なら無理なく「エルメス」を誘えるというものだ。
「竹取百物語」はエントランスの石畳の竹林が、物語の世界に誘い、かぐや姫の竹筒からの誕生をイメージした「笹の庵」、幼少時代に過ごした「竹の里」、多くの男性から求婚され続けた「恋の里」、高台から景色を楽しむ「櫓の間」、最後にかぐや姫の帰る「観月の里」の5つの空間がある。どれも、“どこか懐かしいやすらぎ空間”として提供されており、個室もカップル用、グループ向けと用意され、お座敷から掘り座敷まである。
 このような幻想的な空間で、巫女が奉仕する姿が見られるのだから、お得感もある。
 料理は、紀州備長炭を使って「那須鶏」、「三元豚」、「もち豚」の串焼が楽しめ、自家製の豆富(豆腐)は、北海道産有機大豆100%と、与論島の天然にがりを使用して仕込んでいる。豆富料理は20種類以上と豊かに提供している。

「BlueLounge竜宮」は水槽に囲まれ、海底にいるかのような気分に浸れ、300種以上のカクテルを用意。バーでは珍しい中国酒も豊富に取りそろえた、モダンなシノワズリ空間が演出されている。

>>「ダイヤモンドダイニング」

 

メイド喫茶は意欲ある若い女性の自己実現の場
中島ひな

当時アルバイトの大学生だった、
コスプレーヤーの愛咲ひなさんは現在は
「中島ひな」という名のタレント


大原めぐみ

「ドラえもん」で「のび太」の声を担当している、
声優の大原めぐみさんも元メイドスタッフ。


野水伊織

ドラマ「電車男」に出演中の野水伊織さんは
現在は閉店した秋葉原「ラム」出身。


 さて、メイド・コスプレ系飲食店の最近の流れをさっと見てきたが、メイド喫茶の主役であるメイドは、いかなる理由で働くようになったのだろうか。

「JAMアキハバラ ヲタンコナス部」で、“妖精”と呼ぶメイドスタッフとして働く愛璃(あいり)さんは、コスプレイヤーであり、自作の衣装は50種類にも及ぶ。いちばん大胆なものでは、メイド姿からは想像しにくいが、「ラムちゃん」の衣装を着たこともあるのだと言う。
 子供の頃からアニメやゲームが好きで、自然と好きなキャラクターのようになりたいといった感情が芽生えた。中学1年の時に友達に誘われて、コスプレをするようになった。
「メイド喫茶は変身願望を、表に出せる場所ですね。楽しいです」と愛璃さん。
“妖精”になった切っ掛けは、友人の紹介なのだそうだ。

「@ほぉ〜むcafe」のHITOMIさんは、コスプレをしていたわけではないが、「ご奉仕するのが好きなので、天職かな。かわいいメイド服も着てみたかった」とのことだ。彼女は少しデフォルメして話しているようだが、要はメイド服が制服のウエートレスをやってみたかったということなのだろう。

 メイドの募集については、最近はホームページなどで告知すると、コスプレーヤーだけでなく、一般の品のいいお嬢さんも応募するようになったので、募集が楽になったと、店舗側は口をそろえる。どの店も、倍率が非常に高くなっている。
 採用基準は、「オタク的な知識を必ずしも求めてはいない。まず、土日、祝日働ける人。あとは人柄を見て」という声が多い。もっとも、イベントもあまり行わない正統派の店と、イベントを売りにする店とは、その基準が違うだろう。
「雪月華」では、メイドはオープンを予告するブログで集め、多くの募集メールが来たが、実際に面接したのは60人以上。そこから厳選して10数人を在籍させている。
 基準としては、ルックスは大前提だが、性格や協調性・キャラクター、そして何より「遊びではなくお給料を頂くお仕事である」という部分を理解しているかをチェックしたという。

 女性にしてみれば、メイドになることは自分を売り込むチャンスでもある。コスプレーヤーなら、自作のメイド服が店の制服に採用されれば、ステータスが上がり、アパレル業開業の道も開ける。イラストが描ける、Webがつくれる、料理がうまい、イベントを考案する能力があるなどという特技は、店で直ちに生かせる可能性がある。
 例えば、メイド喫茶を最初に屋敷だと設定し、「お帰りなさいませ、ご主人様(お嬢様)」と迎える接客を最初に行った、名古屋の「エムズ・メロディ」は、当時アルバイトの大学生だった、コスプレーヤーの愛咲ひなさんを中心としたスタッフによって確立された。愛咲さんは、現在は「中島ひな」という名のタレントである。
 新スタッフに一新された、「どらえもん」で「のび太」の声を担当している、声優の大原めぐみさんは、秋葉原のメイド居酒屋「ひよこ家」のメイドスタッフであった。
 ドラマ「電車男」で、「2ちゃんねる」の住人、「眼鏡っ娘」を演じている野水伊織さんは、現在は閉店した秋葉原「ラム」で、「吉柳時淡(きりゅう じたん)」の名でメイドをしていた。今も、四谷のハワイアン料理店「チャクチャク」や各種のイベントでメイドをしているようだが、「チャクチャク」は今月でメイドを置くことを中止するという。

 メイドを足場に、かなりのメジャーになる人も出てきたということは、何かやりたいと意欲を持っている若い女性にとって、メイド喫茶が自己実現につながる場であるからだ。
 ただメイド服が着たいという、単純な動機ばかりで、応募しているのではないことが知られよう。

 

食事メニューの充実とポリシーあるサイトが重要
 
カフェ・プリムヴェール

札幌「カフェ・プリムヴェール」では
高い集客を維持するために、
料理スタッフを置いている。
照り焼きチキンサンドイッチ(735円)


池袋周辺

今後は「池袋周辺が熱いと話す関係者は多い。


最後にメイド喫茶は、今後どのようになっていくのか、若干の展望を試みてみよう。

 秋葉原の情報を配信するブログ「AKIBA W.C.Headline!!の跡地」を主催するwcheadline氏は、「マスメディアによる秋葉原特集により、コスプレ喫茶に非オタク層が来店する割合が増加していると聞いています。ただし、世間は飽きっぽいので、こうした影響は一時的なものではないでしょうか」と語る。
 つまり、今は「電車男」のヒットなどで、世間からのオタク文化に対する一定の興味は喚起されたが、流行には終わりがあり、その反動が恐いとの見解である。

「秋葉原にやってくるコスプレ喫茶ファンの客数は限られています。つくばエクスプレスの開通や再開発地に建設されるビルの増加によって、来街者が増加し、幾らかの波及効果は得られるでしょうが、コアなオタクの来街頻度が増えるとも思えません。既に秋葉原は過当競争にあり、『学園祭』的なノリのお粗末な店舗は、閉店してしまったところもあります。一般的に、これまで長く経営している老舗は人気があるのに対して、新規に開店した店舗は、固定客をつかみ切れず、人気は低い傾向にあります」と、既に秋葉原は淘汰の時代に入り、しかも実績のある店でなければ生き残りは難しいと、新規参入の難しさを指摘している。
 一方の前出はるこむぎ氏は「メイド喫茶が乱立する中で、新規のお店は、ほかのお店の不満を消したり、自分の色を強く出している。純粋メイド喫茶をつくるタイプや、萌えを追求した萌えメイド喫茶つくるタイプでしょうか」と、新しい店にエールを送る。

 しかし、「立地は重要。ちょっとメイド喫茶の輪から外れると、経営が難しい」と指摘する。ユーザーは、休日に何店か、メイド喫茶巡りを楽しみたいのであって、地理的に遠いと行きにくくなるからだ。
 さらに「サイトと料理は重要」という見解だ。なぜなら、オタクはバーチャル世界に通じているし、サイトによって店のイメージが決まる面があるからだ。メイドや調理人の募集でも、サイトは重要である。
 また、料理は常連ならば、毎日同じならやはり飽きてしまう。値段が高ければ、そんなには通えなくなってしまうだろう。
「JAMアキハバラ」のように安くランチを提供したり、「カフェ・プリムヴェール」のようにオタクは味にうるさいと心して営業する姿勢こそが、繁盛店をつくる条件なのである。「e−maid」のように元々カフェレストランなら、食事も期待でき、萌えとご飯と両面でポイントを稼ぐことができる。実は、ここが、オタクではない一般人を集客する要点でもあるのだ。
 世間でキモいとか思われてきた萌えが、一般化してきている追い風はある。しかし、メイドさえ置けばメイド喫茶だ、というような安易な出店も増えている。

 が、メイド喫茶はそんなにも儲かる業態なのだろうか。
「売り上げは多いんですが、秋葉原は家賃が高いですからね。メイドの人件費もかかりますし、思ったより残らないですね」と、「@ほぉ〜むcafe」の尾崎店長。
「売り上げは良いと思いますが、メイドを置くなど人件費もかかるので、収支はとんとんというところ」と、「カフェ・プリムヴェール」を経営するブルーゲイル代表の宇佐氏。
 両店のような典型的な勝ち組にして、儲けは思ったほどでないというのだから、全般的に決して楽でないと考えていいだろう。

 メイドのストーカー対策のため、店員がメイドを送って帰ることを行っている店もある。メイド喫茶のメニューの値段は喫茶並みなので、普通の喫茶店よりかなり売り上げないと黒字にならない。しかも、メイドの管理の気苦労はキャバクラ並みと、なかなか経営はたいへんだとわかってくる。
 売り上げを確保するために、チャージを取ったり、2000〜3000円の入場料を取る、メイドバーやメイド居酒屋が増えているが、はるこむぎ氏によれば「特に入場料制度のある店は、オタクには敬遠されがち」とのこと。
 一方で、コスプレキャバクラや入場料を取らないコスプレ居酒屋は盛況のようだから、お金の払わせ方の問題なのだろう。

>>「AKIBA W.C.Headline!!の跡地」

 

正統派とアミューズメント派に分化するメイド喫茶
エマ

人気のメイド恋物語「エマ」


ワンダーパーラー

正統派を前面に出して前評判から高かった
池袋の「ワンダーパーラー」。


モエドール

本格カクテルを提供する
メイドバー 「モエドール」。


 メイドを置く店で、最近勢いがあるのは、メイドリフレクソロジーで、直接、メイドとふれあいがあるところが人気の秘訣のようだ。メイド喫茶とメイドリフレクソロジーを併設した店も出てきた。
 究極は7月にオープンした熱海の網代にある、メイドホテル「もえるーむ」で、1泊2万5000円で、仲居ではなくメイドにさまざまな奉仕を受けることができる。メイドがアーンした口に、ご飯を食べさせてくれたり、有料だが露天風呂で背中を流してくれたりするという。
 そのほか、コスプレ雀荘、コスプレゲーセン、メイドネイルサロン等々、メイド・コスプレ系ショップは、飲食に限らずさまざまに拡散している。そのうち、一日の全生活を萌えで送ることもできるようになるかもしれない。どこまで、萌えバブルは行くのか。

 ただし、萌えは儲かるというまさに幻想が、大企業に広がっている面もある。今秋はソフトバンクが秋葉原で、メイド喫茶をオープン予定があるので、秋葉原の各店は戦々恐々としている。
「資金を一気に投入し、1年か2年で回収して、場合によっては撤退するといったことをやってくるのでは…」といった憶測もある。何とも言えないが、秋葉原のメイド・コスプレ系飲食店にとっては正念場となろう。
「エマ」という、メイドのブリティッシュロマンスがヒットしていることもあり、正統派のメイド喫茶が見直されているのも、新しい傾向だ。
 例えば池袋に最近オープンした「ワンダーパーラー」は、正統派を前面に出して、前評判から高かった。コスプレイベントを売りにしていた店でも、メイド服を見たいという人の要望に押されてか、通常のメイド服での営業で、最近は通している店もある。
 正統派の長所は、メイドの個人人気に比較的左右されない点にもある。メイド喫茶1号店「キュアメイドカフェ」では、メイドは癒しや奉仕のイデーを血肉化させた存在なのであって、メイド服に身を包んだクローンでいいのである。

 ところが、コスプレが中心になってくると、センスに差が出てくる。ユーザーは、そのコスプレーヤーがいるから、店に行くという傾向が強くなる。A店の看板メイドが、一夜明ければ、目と鼻の先のB店の看板メイドになっていた、ということもあり得るのだ。
「引き抜きなんかもありますよ。ウチでも、東京のメイド喫茶に勤めていたメイドが、大阪に引っ越してきたので、採用しましたが、私と意見が合わず、何人かのメイドを引き連れてよその店に移ってしまいました」(「e−maid」吉村氏)。
 この真正「萌えバトル」は、まったく笑えない。時給900円かそこらのアルバイトのメイドといえども、そのメイドが店の制服やイベントなど、アイデンティティを決めるようなところにかかわっていたなら、店自体が崩壊しかねない。顧客も皆、移ってしまう。
 また、ダイヤモンドダイニングのような本格的なダイニングが、真剣に萌え市場を狙ってくれば、中途半端な店は太刀打ちできない。

 ただし同社の方向性は、ニッチなオタク狙いでなく、オタク的な感性を面白がってきた一般の顧客だろう。「アンナミラーズ」や「神戸屋」、「馬車道」の制服は、オタク系のファンもいるが、そうでない一般的な顧客のほうが圧倒的に多い。
 しかし、コスプレほどに激しくなくても、コスチュームも売りにした「コスチューム系」ともいうべき飲食のジャンルが登場しているのかもしれない。
 中目黒駅前のミニスカスーツのウエートレスが給仕する、「純喫茶タンゴ」もそうした店の1つではないか。同店はフレッシュネスバーガーの系列だと聞いている。
 新橋の立ち飲み「豚娘」のように、女性のみで運営する店も増えている。これは制服がどうのというのはないが、「ガールズ系」ともいうべきジャンルだ。
 メイド喫茶は、さまざまな派生形を生み出しつつも、激化する競争の中で、正統派とアミューズメント派に二分されつつある。そして周辺部にある、さまざまなエピゴーネンは、オタクでない一般の顧客向けの「コスチューム系」、「ガールズ系」に解体、統合されていくものと思われる。

取材・執筆 長浜淳之介 2005年07月24日

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長浜 淳之介(ながはまじゅんのすけ)
フリージャーナリスト
兵庫県生まれ。同志社大学法学部卒業。出版社、業界紙の編集者、編集記者を経て、フリーのライター、編集者として独立。ニュービジネス、ニューマーケット、トレンドをつくり出す人と街、商品及び店舗の動向に関心を抱いている。フォーカスする分野は、飲食をはじめとする生活産業、ITを含むベンチャー・新規事業。最近はスローライフを会得すべく、国内・海外の田舎暮らし、歴史エッセーの分野も手掛けている。
共著に「図解ICタグビジネスのすべて」、プロデュースした書籍に「英国パブ浪漫」などがある。

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