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| 新宿ゴールデン街にもメイドバー「雪月華」開店 |
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カウンターを中心とした10席ほどの2階にある小さな店だが、執事(ということになっている)の秋葉氏によれば、「東京全域のメイド飲食店すべてを、一つの大きな屋敷にイメージするなら、当家(「雪月華」を指す)はやはり使用人の住み込む屋根裏部屋なのかと思います」とのことだ。 新宿ゴールデン街というと、最近は世代交代が進み、新しい店がどんどんとできて活性化している。が、アキバ系の人にとっては遠い場所ではないだろうか。 しかし秋葉氏は「日本一有名な飲食店街、新宿ゴールデン街でお店を持ちたかったのです。入りにくさはデメリットばかりでなく、居心地の良さと誠実な商売さえしっかり心掛けられれば、隠れ家的なイメージで成立すると確信しています」とやる気を見せている。 秋葉氏は、様々な飲食店の勤務経験があり、ゲームセンターの店長をしていたこともある。ゲームやコミック・アニメが好きで、同人誌即売会イベントのスタッフリーダーをしていたこともある。「自分がお客様だったら…」という視点で、いつか楽しいと思える店をつくってみたいと考えてきたが、アニメ好きであるという気持ちの両方を取ると、「メイドバーという解が導き出されたと言えるかも知れない」と語る。 なお、「雪月華」の由来は、明治から昭和初期の時代設定としていることと、全国のメイド系飲食店名を調べてみると、英語名が多かったことから、逆に日本語の雅なネーミングとした。四季における美しい風物を意味する「雪月花」から、一字を変えている。ちなみに「雪見酒」、「月見酒」、「花見酒」と、「雪月花」のそれぞれの漢字は、お酒とも切っても切れない。バー営業なので、そのあたりも意識したそうで、なかなか粋である。 >>「雪月華」
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| 貴族趣味のゴシック空間でメイドが運ぶ魔法料理 | ||||||||
たとえば、ドラキュラ伯爵の館をイメージした銀座の「ヴァンパイヤカフェ」は、平日はサラリーマンやOLで賑わうが、土日、祝日はオタク系のオフ会などが開かれる。同じように営業しながらも、平日と休日で顧客層が変わる一種の二毛作店である。 同社は現在、メイド・コスプレ系飲食店の集積が始まり、秋葉原に次ぐメッカとなりつつある池袋に、ナイスタイミングで7月7日、4店を集積した「お伽噺」をオープンした。「お伽噺」は、ヨーロッパのオペラハウスをイメージした「オペラハウスの魔法使い」(98席)、炭火串焼・豆富料理の「竹取百物語」(180席)、産地銘柄豚・70種の梅酒・100種以上の本格焼酎を売りにした豚の提灯が釣り下がる「三年ぶた蔵」(85席)、“竜宮城”をイメージした「BlueLounge竜宮」(20席)という、ラインナップだ。 お楽しみのコスチュームは、洋の業態がメイド、和の業態が巫女。内装が本格的なだけにリアリティも増し、イメージも膨らむ感がある。 基本的にはOL、カップル狙いの店ではあるが、この貴族趣味の空間で、メイドがサービスをするのだから、オタクにとっても、ご主人様の気分に浸れるに相違ない。「電車男」でも、この店なら無理なく「エルメス」を誘えるというものだ。 「BlueLounge竜宮」は水槽に囲まれ、海底にいるかのような気分に浸れ、300種以上のカクテルを用意。バーでは珍しい中国酒も豊富に取りそろえた、モダンなシノワズリ空間が演出されている。
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| メイド喫茶は意欲ある若い女性の自己実現の場 |
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「JAMアキハバラ ヲタンコナス部」で、“妖精”と呼ぶメイドスタッフとして働く愛璃(あいり)さんは、コスプレイヤーであり、自作の衣装は50種類にも及ぶ。いちばん大胆なものでは、メイド姿からは想像しにくいが、「ラムちゃん」の衣装を着たこともあるのだと言う。 「@ほぉ〜むcafe」のHITOMIさんは、コスプレをしていたわけではないが、「ご奉仕するのが好きなので、天職かな。かわいいメイド服も着てみたかった」とのことだ。彼女は少しデフォルメして話しているようだが、要はメイド服が制服のウエートレスをやってみたかったということなのだろう。 メイドの募集については、最近はホームページなどで告知すると、コスプレーヤーだけでなく、一般の品のいいお嬢さんも応募するようになったので、募集が楽になったと、店舗側は口をそろえる。どの店も、倍率が非常に高くなっている。 女性にしてみれば、メイドになることは自分を売り込むチャンスでもある。コスプレーヤーなら、自作のメイド服が店の制服に採用されれば、ステータスが上がり、アパレル業開業の道も開ける。イラストが描ける、Webがつくれる、料理がうまい、イベントを考案する能力があるなどという特技は、店で直ちに生かせる可能性がある。 メイドを足場に、かなりのメジャーになる人も出てきたということは、何かやりたいと意欲を持っている若い女性にとって、メイド喫茶が自己実現につながる場であるからだ。
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| 食事メニューの充実とポリシーあるサイトが重要 |
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秋葉原の情報を配信するブログ「AKIBA W.C.Headline!!の跡地」を主催するwcheadline氏は、「マスメディアによる秋葉原特集により、コスプレ喫茶に非オタク層が来店する割合が増加していると聞いています。ただし、世間は飽きっぽいので、こうした影響は一時的なものではないでしょうか」と語る。 「秋葉原にやってくるコスプレ喫茶ファンの客数は限られています。つくばエクスプレスの開通や再開発地に建設されるビルの増加によって、来街者が増加し、幾らかの波及効果は得られるでしょうが、コアなオタクの来街頻度が増えるとも思えません。既に秋葉原は過当競争にあり、『学園祭』的なノリのお粗末な店舗は、閉店してしまったところもあります。一般的に、これまで長く経営している老舗は人気があるのに対して、新規に開店した店舗は、固定客をつかみ切れず、人気は低い傾向にあります」と、既に秋葉原は淘汰の時代に入り、しかも実績のある店でなければ生き残りは難しいと、新規参入の難しさを指摘している。 しかし、「立地は重要。ちょっとメイド喫茶の輪から外れると、経営が難しい」と指摘する。ユーザーは、休日に何店か、メイド喫茶巡りを楽しみたいのであって、地理的に遠いと行きにくくなるからだ。 が、メイド喫茶はそんなにも儲かる業態なのだろうか。 メイドのストーカー対策のため、店員がメイドを送って帰ることを行っている店もある。メイド喫茶のメニューの値段は喫茶並みなので、普通の喫茶店よりかなり売り上げないと黒字にならない。しかも、メイドの管理の気苦労はキャバクラ並みと、なかなか経営はたいへんだとわかってくる。
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| 正統派とアミューズメント派に分化するメイド喫茶 |
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究極は7月にオープンした熱海の網代にある、メイドホテル「もえるーむ」で、1泊2万5000円で、仲居ではなくメイドにさまざまな奉仕を受けることができる。メイドがアーンした口に、ご飯を食べさせてくれたり、有料だが露天風呂で背中を流してくれたりするという。 そのほか、コスプレ雀荘、コスプレゲーセン、メイドネイルサロン等々、メイド・コスプレ系ショップは、飲食に限らずさまざまに拡散している。そのうち、一日の全生活を萌えで送ることもできるようになるかもしれない。どこまで、萌えバブルは行くのか。 ただし、萌えは儲かるというまさに幻想が、大企業に広がっている面もある。今秋はソフトバンクが秋葉原で、メイド喫茶をオープン予定があるので、秋葉原の各店は戦々恐々としている。 ところが、コスプレが中心になってくると、センスに差が出てくる。ユーザーは、そのコスプレーヤーがいるから、店に行くという傾向が強くなる。A店の看板メイドが、一夜明ければ、目と鼻の先のB店の看板メイドになっていた、ということもあり得るのだ。 ただし同社の方向性は、ニッチなオタク狙いでなく、オタク的な感性を面白がってきた一般の顧客だろう。「アンナミラーズ」や「神戸屋」、「馬車道」の制服は、オタク系のファンもいるが、そうでない一般的な顧客のほうが圧倒的に多い。 取材・執筆 長浜淳之介 2005年07月24日 | ||||||||
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| 長浜 淳之介(ながはまじゅんのすけ) フリージャーナリスト 兵庫県生まれ。同志社大学法学部卒業。出版社、業界紙の編集者、編集記者を経て、フリーのライター、編集者として独立。ニュービジネス、ニューマーケット、トレンドをつくり出す人と街、商品及び店舗の動向に関心を抱いている。フォーカスする分野は、飲食をはじめとする生活産業、ITを含むベンチャー・新規事業。最近はスローライフを会得すべく、国内・海外の田舎暮らし、歴史エッセーの分野も手掛けている。 共著に「図解ICタグビジネスのすべて」、プロデュースした書籍に「英国パブ浪漫」などがある。 |
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